給与明細電子化の記事

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給与明細電子化

給与明細書を電子化することで生まれるメリット

掲載日:2017年7月21日更新日:2024年2月21日

給与明細の電子化は法的にも認められている

企業や組織、団体などで人員を雇用している場合、正社員や契約社員、パートタイム、アルバイト、在宅勤務など、その雇用形態にかかわらず、雇用している全従業員に対して給与明細書を発行しているのが一般的です。

ただ、労働基準法上は賃金台帳を整備しておくだけで問題なく、実は給与明細を交付することは義務付けられていません。

ただその一方、健康保険法や厚生年金保険法、労働保険徴収法上では、「保険料控除の計算書を作成して、従業員(被保険者)にこれを通知しなければならない」としています。このような法律があることから、企業では従業員に対して給与明細書を発行しているのです。

とはいえ、2007年1月1日以降、国税庁により紙による給与明細に代えて電子化した給与明細を交付することが可能となったため、書面で発行しようが、電子化してペーパーレスの給与明細を発行しようが、とくに問題はありません。 そのため、IT企業を中心に給与明細書の電子化を進めるところも増えてきています。

給与明細の電子化とは?メリットの背景にある注意点を理解する

電子化により大きなコストメリットが得られる

給与明細書を電子化することによって、給与明細書を発行する企業側には大きなメリットが発生します。一番注目したいポイントは、コストの削減でしょう。

コストのうち大きなものは、給与明細書の印刷代、用紙代、郵送(配送)代などです。とくに、事業所や営業所、店舗が点在している企業の場合、すべてに対して郵送(配送)しなければなりませんし、在宅勤務者を抱えている企業は郵送(配送)代がさらに嵩むことになります。

また、「給与明細書を紛失したので再発行してほしい」「○○年××月の給与明細書を再発行してくれないか」といった要望が従業員から寄せられることもあります。これらに都度対応していては、経理部の作業負荷は増える一方です。しかし給与明細書を電子化するだけで、このような無駄なコストや作業負荷をなくすことができるのです。

さらに、給与明細書電子化のメリットは企業側だけのものではありません。給与明細を受け取る従業員側も大きなメリットが得られます。

給与明細書を電子化すれば、いつでも、どこでも明細書を確認できますし、過去の給与明細もすぐに確認できるようになります。そのため、給与明細書を紛失するといったことがなくなりますし、給与額の変動も一目瞭然になるでしょう。 また、紙の給与明細のように紛失・盗難されるという情報漏えいリスクも、電子化によって低減することができます。

Web上で閲覧できるようにすることでさらなるメリットも

ただし給与明細の電子化といっても自社で電子化システムを構築するには多額のコストが必要となります。そこでおすすめしたいのは、給与明細書をWebで閲覧およびプリントアウトできるクラウドサービスです。

たいていの企業では給与計算ソフトを使用していると思いますが、クラウドサービスなら給与計算ソフトはそのままで、給与明細をWeb上で閲覧できるようにしてくれます。

また、工場や店舗のように一人一台のPC環境がなくても、給与明細をWeb上で閲覧できるようにしておけば、スマートフォンや携帯電話からでも給与明細を確認できるようになります。

それだけでなく、Web給与明細は一人ひとり個別に設定されたID、パスワードがなければ閲覧できません。IDとパスワードさえ他人に教えなければ、紙の給与明細のように紛失や盗難にあうこともなく、セキュリティ的にもより安全なものとなります。

このようにメリットの多い給与明細書の電子化ですが、所得税法には「支払を受ける者の承諾を得て、支払明細書に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる」(所得税法231条)とあります。

つまり、給与明細書を電子交付するためには、事前に従業員(受給者)の同意を得る必要があるということです。 導入当初はその点に十分に注意して、早めにコスト対策を行うためにも、給与明細書の電子化に着手しましょう。

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