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効果的なセミナーアンケートの作り方や質問例【テンプレート多数】

掲載日:2019年1月18日更新日:2025年1月7日

セミナーにとってアンケートは、参加者の意見をダイレクトに知ることができるとても大切な役割をもっています。ここでは企業にとって有用な回答が得られる、『ビジネスチャンスにつながる』セミナーアンケートの作り方をご紹介します。

セミナーでアンケートをとる目的とは

セミナーでアンケートを取る目的とは

セミナーでアンケートをとる『目的』とは何でしょうか?ここを明確にしておくことが、効果的なアンケート作りの第一歩です。ハッキリした目的があると、アンケートの全体像をはじめ、必要な項目や設問が考えやすくなります。
まずは、具体的にどんな目的があるのか見ていきましょう。

質の高い回答を得るために

アンケートは、セミナー参加者の生の声を知るためにとるものです。中でもマーケティング活動に活かせるような質の高い回答を得ることが、最大の目的と言えるでしょう。

そうした回答には、参加者のニーズが隠れていることが多く、新しいビジネスチャンスにつながる可能性があります。しかし、質の高い回答を引き出すには、コツをおさえたアンケート作りが欠かせません。

フォーマットのままでは得にくい

アンケート用紙のフォーマットは多くありますが、そのまま使っても質の高い回答を得るのは難しいでしょう。フォーマットは誰もが使いやすい形に作られているため、そのままでは当たり障りのない回答ばかりになる可能性があるのです。

セミナーには、それぞれ独自の開催意図や目的があるので、それに合わせたアンケート作りをする必要があります。欲しい情報を引き出すには、それなりの『工夫』が必要なのです。

セミナー後のアプローチに役立てる

セミナーは開催して終わりではなく、その後アプローチして顧客になってもらうことが重要です。そのためアンケートによって、連絡先はもちろん、参加者の興味や課題などを引き出すことが不可欠になります。

参加者がきちんと答えてくれるアンケートを作ることができれば、セミナー後のアプローチもスムーズになります。『この分野に関心があるならこんな言葉が響きそう』『こんな情報を送ったら喜ばれそう』など想定してアンケートを作成しましょう。

もちろん、次のセミナー集客にも大いに役立つはずです。

アンケート作りの事前準備

アンケート作りの事前準備

効果的なセミナーアンケートを作るためには、事前準備が大切です。見切り発車してしまうと、思ったような成果を得ることはできません。よく『プレゼンは事前準備で決まる』と言われますが、まさにアンケート作りも同じです。

いきなり設問を作るのではなく、まずは事前に準備すべきことから始めましょう。では、具体的にどんな準備をすれば良いのでしょうか。2つに絞ってご紹介します。

ゴールまでの道すじを決める

まず、アンケートの根幹とも言える『ゴール』を設定しましょう。そして、そのゴールに辿り着くまでの道すじを決めることで、アンケートの全体像が見えてきます。

大まかな流れがイメージできると、設問内容はもちろん、設問の順番も自ずと決まってくるでしょう。逆にゴールまでの道すじを決めずにアンケート作りを始めると、途中で道に迷って余計な時間と労力がかかってしまいます。

ターゲットの年齢や立場を設定

ターゲットとなる年齢や立場などは、明確に設定しておきましょう。できれば、価値観やライフスタイルまで細かく設定して、社内で共有しておくとアンケートだけではなくセミナーの内容の充実にもつながります。

漠然としたターゲット像では、設問が曖昧になりやすく、結果的に欲しい情報を得ることができません。効果的なアンケート作りには、明確なターゲット設定がひとつのキーポイントになります。

これまでは、だいたいの年齢層と性別を設定すれば十分と考えられていましたが、インターネットが進化した昨今、より具体的なターゲット設定の有効性が注目されています。

導入文の作成

いきなり設問から始めるのではなく、まずは導入文を作ります。この書き方によって、アンケートの第一印象は大きく変わり、回答率にも影響するので、しっかり準備しましょう。

具体的には、『アンケートにご協力いただきありがとうございます』『ぜひあなたのご意見をお聞かせください』『最後までご回答いただければ幸いです』など、挨拶文のようなイメージです。

ポイントは、参加者に気もち良くアンケートを書き出してもらえるような文章にすることです。

さらに、回答にかかる目安時間やアンケートの目的も、導入文で伝えておくと良いでしょう。もし回答者にインセンティブがある場合は、その旨も明記しておくと回答率アップが期待できます。

セミナーアンケートの作り方。事前準備から項目作成までの流れ

【完全版】アンケートのテンプレート

ここでは、アンケートに必要な項目を目的別に網羅し、初めての方でもかんたんに活用できるテンプレートをご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

セミナー全体の満足度調査

満足度を調査する際は5段階評価などの定量的な指標も用いることで、統計的な分析が容易になります。

セミナー全体の満足度調査では以下の内容を用いると良いでしょう。

セミナー全体の満足度調査
1. セミナー全体にどの程度満足しましたか? 非常に満足
満足
普通
やや不満
非常に不満
2. 内容は分かりやすく感じましたか。 非常に分かりやすい
分かりやすい
普通
やや分かりにくい
分かりにくい
3. 時間配分は適切でしたか。 非常に適切
適切
普通
やや不適切
不適切
4. 今後も参加したいと思いますか? 非常に思う
思う
どちらとも言えない
あまり思わない
全く思わない
5. セミナーの内容について、改善点があれば教えてください。(自由記述)

運営や進行のスムーズさ

セミナー内容ではなく、司会進行やタイムマネジメントといった、参加者が集中しやすい環境ずくりができているかを評価を調査します。

また自由記入欄も併せて設けることで具体的な意見や改善点も収集できます。

以下のテンプレートを参考にしてみてください。

運営や進行のスムーズさに関する評価
1. 司会進行や待機時間の案内はスムーズでしたか? 非常にスムーズ
スムーズ
普通
ややスムーズでない
スムーズではない
2. 時間配分は適切でしたか? 非常に適切
適切
普通
やや適切でない
不適切
3. 休憩や進行ペースに満足しましたか? 非常に満足
満足
普通
やや不満
不満
4. ネットワーク環境や動画の画質にストレスを感じましたか?(オンラインセミナーの場合) ストレスを感じなかった
ほとんどストレスを感じなかった
普通
ややストレスを感じた
ストレスを感じた
5. 運営全般において、改善してほしい点があれば教えてください。(自由記述)

回答率がアップするアンケートの作り方

回答率がアップするアンケートの作り方

アンケートは、回答してもらってこそ意味があります。そのため、回答率を意識したアンケート作りを心がけましょう。

ちょっとした工夫次第で、回答率は格段に変わります。参加者が回答したくなるようなアンケート作りのコツを3つご紹介します。

シートのタイトルはオリジナル名称で

タイトルに『アンケート』という言葉を使ってしまうと、『回答しなくても良い』という印象を与えてしまいます。一般的に使われがちですが、オリジナルのタイトルをつけた方が回答率はアップするでしょう。

具体例としては、『◯◯振り返りシート』『◯◯学びシート』『あなたの率直なご意見をお聞かせください』などがあります。

A4アンケート用紙におさまる範囲で設問

参加者が回答しやすいよう、アンケート用紙はA4サイズ1枚にシンプルにまとめましょう。主催者側は聞きたいことを全て盛り込みたくなりますが、アンケート用紙が数枚に及んだり内容が複雑だと、参加者が回答意欲を失ってしまう可能性があります。

参加者は、セミナーの受講が目的で来ています。つまり、アンケートに答える時間は参加者にとって余分な時間と言っても過言ではありません。そのことを肝に銘じて、アンケート作りを行うようにすると良いかもしれません。

回答例を記載し、選択式にする

アンケートの回答形式にはさまざまな種類がありますが、おすすめは『単一選択式』です。いくつかの選択肢の中から最も合うものを1つ選ぶ形式なので、参加者が回答しやすいというメリットがあります。

自由回答だと、参加者がゼロから考えなくてはいけないため、ハードルが高くなります。回答時間がかかり、回答率の低下にもつながるので注意してください。

また、あらかじめ回答例を記載しておくと、参加者がイメージしやすく親切です。選択式の形式でも、選んだ理由を聞く場合は、回答例を添えておくと良いでしょう。

セミナーアンケートの作成方法

セミナーアンケートの作成方法

実際にセミナーアンケートを作る際の方法をご紹介します。ターゲットに合った方法を選ぶと、アンケートの回答率が上がり、有効な回答も得やすくなります。

ワードやエクセルで作成し、印刷して配布する『紙』の場合と、インターネット上に返答してもらう『web』の場合、2つのパターンに分けて見ていきましょう。

ワードやエクセルで作る場合

ターゲットが高齢者などパソコンやスマホに慣れていない場合は、ワードやエクセルで作ったアンケート用紙がおすすめです。webフォームにすると、参加者による回答ミスが多発したり、そもそも回答を得られない可能性が高まってしまうためです。

さらに、紙のアンケートの場合、セミナー開催中にアンケートの時間を設けて書いてもらうことが可能になります。基本的に、参加者が帰宅後にアンケートに答えることは期待できないと思った方が良いでしょう。

セミナーアンケートのテンプレートをエクセルで作成する方法と質問例

テンプレートのままでは勿体ない

ワードやエクセルのテンプレートをそのまま使うのは効果的とは言えません。テンプレートは便利ではありますが、漠然とした設問が多く、欲しい回答を得ることが難しくなります。

独自の設問や流れを重視したアンケート作りを心がけましょう。

webフォームの場合

webフォームの場合、アンケート結果を集計しやすく、後々のデータ管理にも利用できるというメリットがあります。さらに参加者が大人数であれば、印刷コストの削減にもなります。

ただしアンケート実施に向けて、システムやwebページを作る必要があります。具体的にどんな方法があるのか見ていきましょう。

無料のフォームを活用、制作代行依頼など

無料のフォームを活用すれば、かんたんにアンケート用のwebフォームを作ることができます。無料なのに高機能なので、このような外部のフォーム作成サービスを利用して、自社サイトに埋め込む企業が増えてきています。

それでも『web関連は苦手』『webフォームを作る時間がない』という場合は、webアンケート制作代行会社に依頼すると良いでしょう。ページの作成はもちろん、参加者にアンケートの回答依頼メールを配信してくれるサービスもあります。

セミナーアンケートの事務的な項目の設定

セミナーアンケートの事務的な項目の設定

アンケートを作る際、設問内容ばかりに注力しがちですが、参加者の氏名や連絡先など事務的な項目の設定も忘れないようにしましょう。

これらの項目は、参加者へのフォローや今後のセミナー告知などに大きく関わってくるため、確実に記入してもらえるよう工夫することが大切です。

氏名や連絡先などフォローに活用できる情報

アンケートは、セミナー後に参加者のフォローを行い満足度を上げることを目的としています。そのため、参加者の氏名や連絡先などの情報は必須項目としてアンケート作りを行いましょう。

DMやメルマガなどの情報発信を考えている場合は、メールアドレスの記入欄も設けると良いでしょう。必須マークをつけるなどすると、記入率アップが期待できます。

ただし、DMやメルマガを配信する場合は、本人の同意を得る欄を作ることも忘れないでください。

個人情報の取り扱いについて明示を

近年、個人情報に対する意識や警戒が高まっています。そのためアンケートにも個人情報の取り扱いについては、しっかり明示しておくようにしましょう。

具体的には、『個人情報の利用目的を明確にしておく』『本人の同意を得る』『第三者に情報提供しないことを記す』ことがポイントです。

これらをきちんと明示しておくと、会社の信頼性向上にもつながります。

セミナーを知った理由、媒体など

『どうやってセミナーを知りましたか?』などの設問を用意しておくと、今後のセミナー告知に役立ちます。この場合は、自由回答よりも、単一選択式をとって参加者が回答しやすいようにしておきましょう。

また、セミナーを知った媒体に関する設問があれば、有効な媒体が分かり今後の集客戦略に生かすことができます。広告費や人件費のカットにも効果的なので、余裕があれば入れることをおすすめします。

設問設計のポイント

設問設計のポイント

アンケートの設問は、こちらの目的を意識しながらも、参加者が回答したくなるように作るのがポイントです。思いついたままに質問してしまうと、参加者に負担をかけることになり、効果的なアンケートになりません。

欲しい情報をより多く得るためには、参加者目線に立って設問を考えることが大切です。設問の理想的な順番や聞き方について、3つのポイントをご紹介します。

重要な項目は序盤に入れる

アンケートは終盤になるにつれ、参加者の集中力が切れて回答率が悪くなる傾向にあります。そのため、本当に聞きたい重要な項目は序盤にもってきましょう。

序盤であれば、集中力があり時間的にも余裕があるので、質の高い回答を引き出すことができます。

正直な意見を引き出せる聞き方か

参加者の正直な意見を引き出すためには、工夫した問いかけが肝心です。抽象的な聞き方だと、回答も漠然としたものになってしまいます。『◯◯についてどう思いますか?』など、的を絞った設問にしましょう。

さらに、『◯◯など批判的な意見もありますが、あなたはどう思いますか?』という聞き方なら、参加者に批判的な意見はあなただけではないという前提を与えられます。その結果、本音を書いてもらいやすくなるでしょう。

正直な意見を得ることを重要視している場合は、あえて無記名アンケートにするという方法もあります。一般的に、無記名の方が本音を書きやすいためです。

誰が見ても分かりやすい具体的な質問か

設問は、短めの文章を意識して、専門用語などは使わず、誰が見ても分かる言葉で作ります。また、対象や時期など、設問の意味が分かりやすいことも大切です。

もし作った設問に自信がない場合は、前述した通り回答例を添えておくと安心です。参加者の理解が深まり、的外れな回答や無回答を防ぐことができます。

さらに、ターゲットが普段よく使いそうな単語やフレーズを意識して取り入れると、アンケートへの回答意欲を高めることができます。ここに、明確なターゲット設定の有効性があらわれるのです。

イベントアンケートの例文テンプレ|設問設計のポイントまとめ

効果的な質問例

効果的な質問例

セミナーアンケートに効果的な質問とは、一体どんな内容でしょうか。漠然としたイメージから、徐々に文章化していきましょう。

商品やサービス、そしてセミナー内容の2つに分けて、効果的な質問例をご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

商品やサービス、会社について

まずは、商品やサービスについては、『この商品・サービスを知っていましたか?』『購入したいと思いましたか?』『1番魅力的と感じた点はどこですか?』といった、単純明快な質問がおすすめです。

参加者は気軽に回答しやすく、主催者は商品やサービスの認知度やセールスポイントについて知ることができます。

さらに『スタッフの対応はいかがでしたか?』など、会社に関する質問も入れると今後の課題が見えてくるかもしれません。顧客満足度の改善・向上にも役立ちます。

セミナーの内容について

セミナーの内容については、『本日のセミナーで1番役に立った情報は何ですか?』『今後どのように生かしていこうと考えていますか?』など、少し参加者に考える時間を与えるような質問が効果的です。

参加者はセミナーを目的に来ているので、この質問にはきちんと答えようと努めてくれるでしょう。その姿勢を上手く利用して、少し深堀りした質問を用意しても良いかもしれません。参加者にとっても、頭の整理をする良い時間になります。

さらに『分かりにくかった点はどこですか?』『今後、どんなテーマのセミナーがあれば参加したいですか?』といった質問を用意すると、セミナーの改善点や今後の企画に役立ちます。

単に『感想を自由にお書きください』だけでは、『ためになるセミナーだった』『楽しかった』というかんたんな感想ばかりになる可能性があります。質問が自由過ぎると、参加者はしっかり考えて答えようとしないのです。

セミナーのアンケート項目サンプル。最低限設けておきたい質問とは

まとめ

効果的なセミナーアンケートは、会社の売り上げアップや新しいビジネスチャンスにつながる可能性を秘めています。

そのためアンケート作りは、テンプレートなどを使ってパパッとかんたんに作ってしまうのではなく、しっかり時間と労力をかけた方が賢明と言えるでしょう。コツをつかめば、それほど難しい作業ではありません。

アンケートの目的を明確にした上で、『参加者目線』に立って設問を作っていくことで、自ずと効果的なアンケートが出来上がるでしょう。

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