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展示会フォローアップ

見込み度別例文あり。展示会フォローメールの書き方とテンプレート

更新日:2025/09/09

展示会で名刺交換しても、フォローが曖昧だとせっかくの出会いが次につながりません。うまくフォローメールを活用することで改善が見込めます。この記事では、商談につながるメールの書き方や、見込み度に応じた対応方法を解説します。

展示会後のフォローメール対応が成果を分ける

展示会で得た名刺や会話の記録を、放置していないでしょうか。成果を左右するのは当日よりも、その後のフォロー対応です。

展示会では多くの企業が情報提供を行うため、参加者の印象はすぐに薄れてしまう傾向にあります。

数日以内にメールで連絡を入れ、内容を思い出させるだけで、商談化につながる可能性があるのです。

逆に言えば、フォローを怠ると競合に先を越され、せっかくの接点が無駄になることもあり得ます。

フォローメールは、商談や資料請求といった行動につなげる営業ツールです。

ただのお礼に終わらせず、相手の興味を引く内容にすることが重要です。展示会の効果を最大化するには、フォローを標準化し、戦略的に活用する必要があります。

展示会後フォローメールを送るメリット

展示会の成果は「名刺の枚数」ではなく、「その後の関係構築」で決まります。

フォローメールを戦略的に活用することで、営業機会を確実に広げることが可能です。

新たな接点を生む営業チャンスが広がる

展示会では、その場で商談につながらなくても、フォローメールをきっかけに興味が再燃するケースがあります。

「御社向けに資料を用意しました」「当日お話した製品について詳細をお送りします」など、個別対応の姿勢を見せることで、相手にとっての“自分ごと”になります。

そこから商談に発展するケースは少なくありません。

企業や担当者の印象がしっかり残る

来場者は複数のブースを回っているため、展示会終了後には印象が曖昧になります。フォローメールで名乗り、当日のやり取りを添えることで、「あの企業か」と明確に思い出してもらえます。メールの文面や対応スピードによっては「誠実な会社」という印象づけにもつながり、競合との差別化にもなります。

多くの顧客候補と接点を持つことができる

対面では話せなかった名刺交換だけの相手にも、メールなら一斉にコンタクトを取ることができます。

営業リソースが限られていても、メール配信ツールを使えば見込み客全体に継続的な接点を築くことが可能です。

「まだ何も検討していない層」にもアプローチでき、将来の案件獲得の土台になります。

顧客の購買意欲に合わせたアプローチができる

展示会後のフォローメールでは、相手の反応や関心度に応じて内容を調整できます。

例えば「資料請求をしてきた顧客」には見積もりや導入事例を添付し、「関心はあるが検討中の顧客」には比較資料やセミナー案内を送るなど、ステータスごとに対応を最適化することで、無駄なく受注率を高められます。

顧客と継続的な関係を構築することができる

一度きりの接触で終わらせず、定期的なフォローメールによって存在感を保てます。

とくにBtoB商材は検討期間が長いため、定期的な接点を持つことで、いざ導入を検討するタイミングで声がかかる確率が上がります。関係構築の起点として、フォローメールは非常に有効です。

展示会後フォローメールを送らないデメリット

ここでは、フォローメールを送らないことで生じる主なデメリットを解説します。

せっかくの来場が記憶から消える

来場者は多数の企業ブースを巡っているため、短時間の接触では印象が曖昧になりがちです。

フォローをしないまま放置すると、「誰と何を話したか」が曖昧になり、あなたの会社は記憶から消えていきます。そのまま検討対象から外れてしまう可能性もあります。

競合他社にアプローチを先行される可能性がある

来場者が他社ブースでも情報収集していた場合、フォローのスピードが競合との差になります。

もし他社が先に「見積もり」や「提案書」を送っていたら、そちらが優先される可能性があるのです。

フォローメールの遅れが、機会損失に直結します。素早くメールでフォローすることが重要です。

展示会に使用したコストが無駄になる

出展料、装飾費、スタッフ人件費など、展示会には多くのコストがかかっています。

しかし、フォローをしなければその投資は「名刺の山」で終わってしまいます。

来場者情報を活かさなければ、展示会は単なる出費で終わる可能性が高まります。

検討が進まず商談機会を逃す

展示会では、その場で即決されることは稀です。

多くの来場者は「社内に持ち帰って検討する」と言いますが、後追いがなければ、日常業務に埋もれて話は立ち消えになってしまうこともあります。

フォローの一通があれば進んでいたはずの商談が、音沙汰なしで終わることもあるのです。

他部署との連携が生まれない

展示会に来場した担当者が「情報を社内に展開したい」と思っても、後追い資料やメールがなければ他部署に共有されないことがあります。

展示会だけの情報では社内で検討することが難しいケースもあります。

結果として、検討の芽が社内で広がらず、導入決定権を持つ部署に届くこともなく終わります。

展示会後のフォローは、社内展開を促す起点にもなります。

フォローメールの基本構成と押さえるべき7つのコツ

展示会後のフォローメールは、「営業の第一歩」であると同時に、展示会の成果を左右する重要な接点です。

ここでは反応率を高めるために押さえておきたい7つのコツを紹介します。

件名は「展示会名+お礼」で一目で伝える

メールの開封率を左右するのが件名です。「○○展ご来場ありがとうございました」など、展示会名と感謝の言葉を組み合わせることで、相手が内容を瞬時に把握しやすくなります。曖昧な件名では埋もれてしまうリスクもあるため、伝えたい内容を的確に表現することが望ましいでしょう。

冒頭のあいさつと名乗りは簡潔に

冒頭文が長すぎると、読まれずに離脱される可能性があります。

あいさつと名乗りは、コンパクトにまとめるのが基本です。

「◯◯株式会社の◯◯です。先日は◯◯ブースにお越しいただき、ありがとうございました。」といった簡潔な文面が、読みやすさを高めると考えられます。

会話や展示内容を思い出させる情報を添える

来場者は多くの企業と話しているため、具体的なやり取りを思い出しづらいケースもあります。

「当日は◯◯についてご質問いただきましたね」などの一言を添えることで、相手の記憶が鮮明になり、返信率が高まることも期待できます。

内容は来場者に照準を合わせる

自社製品の強みばかりをアピールしても、読み手に響かないことがあります。

展示会での相手の関心や課題を踏まえて、「お話にあった◯◯の件で、参考資料を添付いたします」といった文面にすると、読み手の関心と合致しやすくなります。

CTA(資料請求・商談案内など)を明確に記載する

「詳細資料はこちら」「商談をご希望の方はこちらのフォームから」といった行動導線がないと、読者は何をすればよいか迷ってしまうかもしれません。

明確なCTA(コール・トゥ・アクション)を設けることで、顧客は次のアクションを取りやすくなるでしょう。

「読んだらすぐ動ける」メールに仕上げる

必要な情報がすべて1通にまとまっていれば、受け取った相手が即行動しやすくなります。例えば、PDF資料のリンクや、打ち合わせ希望日時を記入できるフォームなどを併記しておくことで、スムーズなレスポンスが得られる可能性が高まります。

適度な接点を持てるようにする

フォローメールは商談への即時誘導だけでなく、今後の関係づくりにも役立ちます。

例えば「お役立ち情報を発信しているコラムのご案内」や「業界動向をまとめたメールマガジンのご紹介」などを文末に添えると、売り込み感なく継続的な接点を作るきっかけになります。

内容が読み手の課題に合っていれば、自然と次のアクションへつながることも期待できるでしょう。

見込み度別 展示会後のフォローメール例

展示会の来場者全員に同じ文面を送るのではなく、見込み度に応じて内容を変えることが重要です。

ここでは、商談にすぐつなげたい場合と、関係構築を目的とする場合の2パターンを紹介します。

すぐに商談につなげたい顧客へのメール

製品やサービスに強い関心を示していた顧客には、温度感が高いうちにアプローチをかけることが効果的です。

例えば、以下のような構成が有効です。

件名:○○展示会ではありがとうございました。●●のご提案資料をお送りします

本文

〇〇株式会社 △△部の□□です。先日の●●展示会では、弊社ブースへお越しいただき、心よりお礼申し上げます。また、弊社の製品について感想をいただきありがとうございました。

当日ご紹介した「〇〇ソリューション」について、貴社に合わせたご提案資料をお送りいたします。

ぜひ一度、オンライン等で詳細をご説明させていただければと思っております。ご都合の良い日程がございましたらお知らせください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

名刺交換のみ・見込みが低い顧客への礼儀的メール

あまり会話できなかった方や、導入検討の段階にない方にも、きちんとフォローを入れておくことが信頼関係構築の第一歩になります。

営業色を控えめにしつつ、接点を維持する形が望ましいでしょう。

件名:〇〇展示会ご来場のお礼。●●のご紹介

本文

〇〇株式会社の□□です。先日の●●展示会では、お名刺を交換させていただきありがとうございました。また、弊社の展示していた製品について感想をいただきましてありがとうございました。

当日ブースでご紹介しておりました「〇〇ソリューション」について、概要資料を添付いたします。

弊社では業界課題に関するコラムや導入事例も定期的に発信しておりますので、ご関心があればぜひご覧ください。

今後とも何かお役に立てることがありましたら、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。

展示会後の顧客情報を整理する方法

展示会後の営業活動をスムーズに進めるためには、まず顧客情報を整えることが大切です。ここでは、情報整理の基本と分類方法、対応体制の構築について解説します。

名刺等の来場者情報を整理する

名刺はすぐにデータ化し、氏名・会社名・連絡先を一覧で管理します。

Excelやシステムに登録し、検索や抽出がしやすい形に整えることが重要です。

併せて「どの製品ブースで話したか」「接触日時」なども記録しておくと、後の対応がスムーズになります。

来場者情報を「会話の内容+関心度」で分類する

「見込み度の分類」が、フォロー優先順位を決めるカギです。「導入時期の相談ありの場合、高」「興味はあるが未定の場合、中」「名刺交換のみの場合、低」など、関心度を簡易的に3段階程度に分けておくと、その後のアプローチ内容を調整しやすくなります。

フォロー対応の担当者を決めておく

誰がどの顧客をフォローするかを明確にしておかないと、対応漏れや二重対応が発生します。業界別・エリア別などで割り振ると、属人化せず運用しやすくなります。スプレッドシートで「担当者」「対応ステータス」欄を作るだけでも、チーム内で可視化が進みます。

見込み度に応じた具体的なアプローチ戦略

展示会後のアプローチは、見込み度によって変えるのが効果的です。相手の関心度や導入時期に合わせた対応をすることで、無理のない関係構築につながります。

見込みが高い顧客へは商談や見積もりを送付する

明確な課題感や導入意向があった顧客には、早めの商談提案や見積もりの提示が効果的です。

すでに興味を持っている状態なので、具体的な導入イメージを提示することで、話が進む可能性があります。ヒアリング内容を踏まえた提案を添えると、信頼も得やすくなります。

見込みが薄い顧客には定期的な情報提供で接点を維持する

当日はあいさつ程度でも、今後ニーズが高まる可能性もあります。

コラムや導入事例、展示会後の新情報などを定期的に届けることで、自然な形で接点を保てます。タイミングが合えば、相手の方からアクションがあることも想定できます。

よくある失敗パターンと改善策

展示会後のフォローメールは、書き方次第で成果が大きく変わります。ありがちな失敗例を知っておくことで、対応の質を高められます。

読み飛ばされる件名・定型文すぎる本文

件名が「ご来場ありがとうございました」だけでは埋もれてしまう恐れがあります。

また、本文がテンプレの流用では印象に残りません。

展示会名や個別の会話に触れるなど、「あのときの話」が思い出される文面を意識しましょう。

特典情報や役立つコンテンツがなく継続フォローできない

お礼だけで終わると、次の接点をつくれません。

展示製品に関する事例紹介や、使い方のコラムなど“次も読みたくなる情報”を添えると、関係維持につながります。検討フェーズが長い商材ほど効果的です。

会員向けDMのように“誰宛か分からない”文面

「○○様 ご来場ありがとうございました」と書かれていても、中身がテンプレでは“自分宛”と感じられません。

まるで会員向けDMのように感じられ、印象に残りにくくなります。

展示会での会話や関心内容に触れた一文を入れることで、「この人、私のことを覚えてくれているんだな」と相手に伝わるメールになります。

押し売りのような雰囲気の文面

いきなり「お打ち合わせしませんか?」と迫ると、相手に警戒される恐れがあります。

相手の温度感に応じて、選択肢として資料請求や事例紹介を提示するなど、やや引き気味の提案が効果を生む場合もあります。

とくに、見込みが薄いであろう顧客に無理にアプローチをすると押し売り感が出てしまうため注意しましょう。

展示会後の営業フォローを仕組み化する方法

ここでは、展示会後の営業フォローを仕組み化する方法について解説します。

フォロー方針を社内で共有し、抜け漏れを防ぐ

フォローメールの内容や送信タイミングが担当者ごとにバラバラだと、顧客対応の質にムラが生まれたり、重要な見込み顧客を取りこぼす原因になります。

とくに展示会後は短期間に多くの顧客対応が集中するため、あらかじめ全社で「誰に・いつ・どのような内容を送るか」といった基本方針をすり合わせておくことが大切です。

その際には、対応の粒度を統一できるように「フォロー対象の分類ルール」や「メール文面のパターン例」、必要に応じて「入力・報告用のテンプレート」などもセットで共有すると、実務に落とし込みやすくなります。

顧客情報を記録するテンプレート等を整備する

展示会では、名刺交換だけでは把握しきれない顧客の「課題感」や「ニーズの深さ」を記録に残すことが重要です。

そのためには、現場対応後すぐに内容を整理できるテンプレートや、事前に配布する簡易アンケートなどを用意しておくと効果的です。

例えば「現在の課題」「導入検討の時期」「関心を示していた製品」などをチェック式で記入できるシートを作っておくと、対応者ごとの記録レベルに差が出にくく、あとから営業チームが引き継ぐ際にも状況が把握しやすくなります。

営業の温度感に応じたフォローステップをあらかじめ設計しておく

展示会では、来場者の反応や会話内容から「どの程度、購買に近いか」という温度感を把握することができます。

例えば「製品の導入時期を具体的に話していた」「価格に関心を持っていた」などの反応があれば、見込み度が高いと判断できます。

このような温度感に応じて、あらかじめフォローステップを設計しておくことで、対応の優先順位が明確になります。

見込みが高い顧客には、展示会翌日〜1週間以内に個別メールやオンライン商談を案内し、中長期の検討層には定期的なメールマガジンや業界レポートで継続接点を保つといったように段階に応じたアプローチを分けておくと、対応のばらつきを減らし、成約につながる動きを逃しにくくなります。

まとめ

展示会では、顧客の関心度や導入意欲をある程度つかめます。その温度感に応じて、フォローの方法やタイミングを事前に設計しておくと、効率的かつ抜け漏れのない対応が可能です。

例えば、導入時期が明確な顧客には商談案内をすぐ送り、検討段階の顧客には定期的な情報提供にとどめるなど、段階に応じたアプローチが成果につながります。

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・展示会後のマーケにも活用可能

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このコラムの執筆者
スパイラル編集部
スパイラル株式会社マーケティング部が中心となり、ITサービスを検討中の皆様に役立つ情報を発信しています。

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