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ARTICLEDDoS攻撃対策に有効なWAFの概要と仕組みをわかりやすく解説!
この記事では、DDoS攻撃の対策として有効なWAFの概要と仕組みをわかりやすく解説します。近年、DDoS攻撃の被害が企業規模を問わず拡大しており、対策を迫られている方も多いでしょう。おすすめのツールもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
WAFとは

WAF(Web Application Firewall)とは、Webアプリケーションの保護を目的としたセキュリティ対策の名称で、Webサーバーの前面に設置されます。そして、通過しようとする通信を解析し、もし攻撃と判断した場合には即座に通信を遮断することでWebアプリケーションの防御を可能にしています。
近年、Webアプリケーションの脆弱性を狙った多様なサイバー攻撃が猛威をふるっており、WAFによるセキュリティ対策が注目されています。
DDoS攻撃と想定されるリスク

ここでは、DDoS攻撃の概要と攻撃を受けた場合に想定されるリスクについて解説していきます。
DDoS攻撃とは
DDoS攻撃(Distributed Denial of Service attack)とは、複数のIPアドレスから標的に複数の不正なアクセスを送りつけるサイバー攻撃です。攻撃元が分散しているため、分散型サービス拒否攻撃とも呼ばれます。
攻撃者は、あらかじめ多数のコンピュータやIoT機器をマルウェアに感染させることで、攻撃の元となるネットワーク(ボットネット)を構築します。そして各コンピュータを不正に操作して攻撃を実行します。
2024年から2025年にかけて、国内の航空会社、金融機関などにDDoS攻撃が行われ、一時的にWebサービスの利用ができない状況に追い込まれました。
DDoS攻撃により想定されるリスク
DDoS攻撃によって想定されるリスクとして、サービスの停止、社会的信頼の喪失が挙げられます。
サービス停止
標的となったコンピュータに処理しきれないほどの大量のデータや処理要求が送りつけられることで、サイト表示やサービスの処理速度が急激に低下し、最悪の場合にはサーバーがダウンしてサービスが停止してしまう恐れがあります。
先ほどの具体例で、航空会社では航空券の予約・変更手続きが一時ストップし、金融機関ではインターネットバンキングにログインしにくい状態が続きました。
社会的信頼の失墜
DDoS攻撃により、企業の社会的信頼が失墜するリスクもあります。
たとえば、企業公式WebサイトやECショップがダウンした場合、利用者はこのサイトのセキュリティは大丈夫かと不安になるでしょう。SNSが普及して情報が瞬時に拡散する現代では、個人の発言ひとつで利用者離れや社会的な信頼を失ってしまうため、セキュリティ対策は不可欠といえます。
WAFがDDoS攻撃を検知する仕組み

WAFがDDoS攻撃を検知する仕組みには、シグネチャを利用する方法・スコアリングを利用する方法・AIを利用する方法の3つがありますので、それぞれ解説します。
シグネチャを利用した検知方法
シグネチャは、サイバー攻撃で頻繁に使用される固有のパターンをまとめたものです。WAFでは、事前にシグネチャを登録しておき、Webアプリケーションへの通信があった場合にシグネチャと合致するか否かでDDoS攻撃を検知し、通信の許可・遮断を判断しています。
シグネチャを利用した検知方法は、ブラックリスト方式とホワイトリスト方式に分けられます。
ブラックリスト方式
ブラックリスト方式では、固有の攻撃パターンをシグネチャとして定義し、事前に登録しておきます。そして、Webアプリケーションへの通信がシグネチャと合致した場合には、攻撃と判断して通信を遮断します。未知の攻撃パターンを検知することはできないため、シグネチャのこまめな更新が重要です。
ホワイトリスト方式
ホワイトリスト方式では、許可する通信をシグネチャとして定義し、あらかじめ登録します。Webアプリケーションへの通信がシグネチャと合致した場合には通信を許可、合致しない場合にはすべて遮断することにより攻撃から防御する仕組みです。
ホワイトリスト方式は、シグネチャとして定義した信頼できる通信のみアクセスを許可するため、攻撃の可能性がある通信を完全に遮断できます。
しかし、本来アクセスを許可してもよいアクセスでも、シグネチャとして定義されていなければすべて遮断してしまうという欠点もあります。
スコアリングを利用した検知方法
スコアリングを利用した検知方法は、WAFが通信のさまざまな要素を数値化して、一定の数値を超えた場合に攻撃と判定し、通信を遮断する仕組みです。
複数要素を用いて攻撃を判定しているため、シグネチャによる検出よりも誤検知を抑制できるとともに、シグネチャの更新の手間がかからないメリットもあります。
AIを利用した検知方法
AIを利用した検知方法は、データサイエンス技術や既知の攻撃パターンを学習してAI(人工知能)が通信を攻撃か否か判断する仕組みです。
コンピュータが持つ高度な分類識別能力を活かして、多様な視点から統計的な判断が可能なため、シグネチャやスコアリングを用いた方法よりも高い精度での検知が実現しています。シグネチャの更新や誤検知の調整などの手間がかからないため、業務効率の向上も期待できます。
WAFと混同しやすいセキュリティ対策

WAFと混同しやすいセキュリティ対策として、ファイアウォールとIPS/IDSが挙げられますので、それぞれ解説します。
ファイアウォール
ファイアウォールは、許可されていない通信が社外ネットワークと社内ネットワークとの間を行き来しないように、パケットの情報をもとにアクセスを制限する仕組みです。社外からの不正アクセスやサイバー攻撃から社内ネットワークを保護する重要なセキュリティ対策ともいえます。
外部からの攻撃を防御する点ではWAFと一致しますが、保護する対象が大きく異なります。
すなわち、ファイアウォールはネットワーク層を保護の対象としているのに対して、WAFの保護対象はWebアプリケーション層という違いがあります。
IPS/IDS
IDS(Intrusion Detection System)は、「不正侵入検知システム」と呼ばれ、ネットワーク上の通信を監視して、不審な動きや侵入があった場合に管理者にアラートを発信する仕組みです。ただし、あくまでも通信の監視が目的であり、通信を遮断することはできません。
IPS(Intrusion Prevention System)は、「不正侵入防止システム」ともいい、IDSの機能を有するとともに不正な通信を遮断して自動で防御することも可能です。
IPS/IDSもWAFも、外部からの不正アクセスや攻撃を防ぐのが目的である点で共通していますが、IPS/IDSがソフトウェアOS、ミドルウェア、プラットフォームレベルなどを保護の対象としている点で異なります。
DDoS攻撃対策としてWAFを導入するメリット

DDoS攻撃対策としてWAFを導入するメリットとして、そのほかのサイバー攻撃にも有効、事後対策としても有効の2点が挙げられますので、ご紹介します。
DDoS攻撃以外のサイバー攻撃にも有効
WAFは、DDoS攻撃以外のサイバー攻撃にも有効です。
近年、Webサイトの脆弱性を狙ったサイバー攻撃として、XSS(クロスサイトスクリプティング)攻撃やSQLインジェクション攻撃が急増していますが、いずれもWebアプリケーションを保護の対象とするWAFで防御可能です。
事後対策としても有効
WAFは、サイバー攻撃による被害を受けたあとの導入でも効果があります。
具体的には、サイバー攻撃によりやむを得ずサービスの中断をした場合でも、事後対策としてWAFを導入することで、Webアプリケーションを保護しながら復旧作業を進められます。これにより、被害を拡大させることなく、早期のサービス再開が期待できます。
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まとめ
この記事では、DDoS攻撃の対策として有効なWAFの概要と仕組み、DDoS攻撃の概要と想定されるリスク、WAFと混同しやすいセキュリティ対策、WAFを導入するメリットなどについて解説しました。
近年、Webアプリケーションの脆弱性を狙ったDDoS攻撃が猛威をふるっており、企業規模を問わず被害が拡大しています。
DDoS攻撃を受けてしまった場合には、サービスの停止や社会的信頼の失墜など、将来の事業運営に大きな影響があるため、当記事を参考にぜひWebアプリケーションを保護の対象とするWAFの導入をご検討ください。