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エンジニアの祭典「ハッカソン」って?概要・メリットと参加方法まとめ

掲載日:2017年12月18日更新日:2024年2月21日

SEであれば、いま話題の「ハッカソン」という言葉をご存じの方も多いのではないでしょうか。

ハッカソンは、エンジニア同士がフラットな立場で技術と経験をぶつけ合う「エンジニアの祭典」と呼ぶべきイベントです。

参加するエンジニアのみならず、主催する企業・自治体にとっても大きなメリットがあります。今回は、ハッカソンの概要やメリット、注意点などをご説明します。

エンジニアのマラソン大会?「ハッカソン」の概要

ハッカソンとは、ソフトウェア開発イベントです。「ハック(コンピュータシステムへの侵入ではなく、プログラミングやシステム開発を意味しています)」と「マラソン」を合成した言葉であり、複数人のチームで課題に取り組みます。

その名の通り一定時間集中的に開発作業を行い、最終的に成果物を発表してアイデアや成果物を競い合うコンテスト的なイベントです。好成績を収めたチームには、賞金が出される場合もあります。

ハッカソンの発祥は、アメリカのIT企業だといわれています。2000年前後のドットコム・バブルの頃から、シリコンバレーを中心にさまざまなハッカソンが行われるようになりました。

企業や自治体が主催することもあり、単純な知的ゲームとしての側面のみならず、イノベーションや人材マッチングの意味合いも含まれています。 また、決してマニアックな開発ばかりではなく、実用性が高くて現在でも実際に使われているWebサービスの開発も行われています。

たとえば、SNSのチャット機能や「いいね」ボタンなどはハッカソンから生まれたとされています。 Twitterでも、頻繁にハッカソンについてのコメントが見られます。以下のツイートは、Yahoo! JAPANのイベントについてのものです。

大企業でも、ハッカソンが実施されていることが分かりますね。 ハッカソンは、もともとソフトウェア開発のイベントでしたが、数が増えるとともにジャンルも多様化しています。

なかには、IT以外の分野(音楽、金融など)でもハッカソンを開催する動きが見られるなど、「外部のアイデアを取り込んでイノベーションを促す=オープンイノベーション」のための存在として定着しつつあります。

社会問題の解決を目的とした「ソーシャルイノベーション」としてのハッカソンも生まれています。

エンジニアがハッカソンに参加するメリットとは?

ハッカソンには、多くのメリットがあります。ハッカソンのメリットを、参加する個人と主催する企業・自治体それぞれの立場からご説明しましょう。

個人にとっては、ハッカソンはチームワークを体験する最良の機会となります。職場とは異なり、基本的にチームメンバーとは利害関係があるわけではなく、立場の上下も存在しません。フラットな関係のなかで、一つの目的に向けて話し合い、役割分担を行い、進捗を確認しつつ課題をつぶして、最終的に一つの成果物を作り上げます。

個人作業が多く、コミュニケーション能力を伸ばす機会に恵まれないエンジニアにとっては、ハッカソンへの参加がよい経験になるでしょう。

チーム作業で、自分の能力と他人の能力・性格をすり合わせながらよいものを作る経験は、本業のプロジェクトにも活かせるはずです。

たとえば、企画や設計、あるいは実装した後のプレゼンテーションなど開発に付随する諸工程については、社内でほとんど経験していない人も多いことでしょう。

できる業務の幅を広げることで、エンジニアとしてのキャリアプランの可能性も広がるわけです。 また、ゼロの状態からモノを作る経験も、エンジニアにとってきわめて貴重となります。

しばしば、普段の仕事ではプロダクト制作のごく一部しか体験できないものです。「運用案件」の名の下に、既存プログラムの修正しか体験しておらず、欲求不満を抱えているエンジニアもいます。そんな人は、ハッカソンへの参加が大きな刺激になります。モノを作り上げるプロセスを丸ごと体験できますから、達成感があるといえるでしょう。

社内営業や転職の際にポートフォリオとして使えるのも大きなメリットです。 ハッカソンのなかには、特定の技術に特化したタイプもあります。たとえば、AI(人工知能)やフィンテック、IoT、RPAなど、最新技術の普及とイノベーション促進を目的としたハッカソンがそれに当たります。

最新技術は、今後IT分野をはじめ各業界でイノベーションの中心的役割を果たすと考えられます。最新技術に触れ、実際にプロダクト制作の経験を積み、ノウハウを身につけることは、エンジニアにとってまたとない知識&人脈獲得のチャンスでしょう。

企業がハッカソンを開催するメリットとは?

企業がハッカソンを開催することで、自社のテクノロジーやフレームワークなどの活用法を模索できます。

しばしば、業界内的に評価の高い技術を開発することに成功したものの、活用法やマネタイズの方法を見つけられないことがあります。高い技術を持て余してしまい、自社の成長に結びつかないまま……というケースも少なくありません。

そこで、APIを公開してアプリケーションやWebサービスを開発してもらうためにハッカソンを開催するのです。外部のエンジニアやデザイナーなどは、よくも悪くも自社の文化とは全く異なるバックグラウンドを持つ人ばかりです。

そうしたハッカソン参加者の発想や開発方法を参考にすることで、自社で新開発したテクノロジーの活用法を見出せます。

ときには賞金をつけてまで、コンテスト形式でハッカソンを開催する裏には、こうしたメリットがあります。

ハッカソンは、社内人材育成の機会でもあります。外部の人材も含めた「他流試合」に臨むことで、自分の経験やスキルを振り返らせる機会、やりがいを再発見させる機会となります。

特に、社内で刺激的な仕事を割り振れずなまっている人材にカツを入れるのに、ハッカソンは絶好の機会でしょう。大企業で「内向き」の意識が強い社員に対しても、よい刺激になります。

また、つながりを作る場にもなります。ハッカソンには、スタートアップ企業やフリーランスの優秀なエンジニアが参加することもあります。こうしたエンジニアとつながりを作ることで、自社の開発作業の生産性を上げることも期待されるでしょう。

ハッカソンの運営・参加上の注意点

ハッカソンを運営する側の注意点としては、事前に時間やタイムスケジュール、賞金などといったルールを公開しておくことです。

特に、開発されたサービスの著作権や公表などの決まりは(トラブルを避けるためにも)重要です。ホームページや書面の形で、ハッカソン本番の一週間前までには参加者に提示できるようにしておきましょう。

また、テーマやルールはもちろんのこと、用意すべき機材については事前に確認が必要です。電源とインターネット環境は当然として、人数分の椅子や机、場合によっては仮眠用スペースや食事用スペースおよび食事・飲み物の手配など、開催数か月前には段取りを決めておきましょう。

スケジュールについても、慎重に検討を進める必要があります。

一般的に、ハッカソンというと

  1. 主催者によるルール説明
  2. 参加者によるアイデア出し
  3. チーム編成
  4. 開発
  5. 発表

という順番で進められます。どのプロセスを、どれぐらいの時間をかけて進めるのか時間表を決めます。

一日で終わらせる場合は、午前中にチーム編成まで終わらせて午後3~4時間で開発、夕方から夜にかけて発表。

週末の土日で終わらせる場合は、一日目の午後にアイデア発表とチーム編成まで終わらせ、二日目の午後過ぎまで開発に充て、夕方以降発表となることが多いでしょう。

開発に時間を割くのが重要です。 参加側としては、基本的に初対面の人と多くチームを組むわけですから、メンバーに対する配慮には注意が必要です。他人の発言を聞き入れるばかりではいけませんし、主張ばかりでもいけません。うまくバランスを取りながらチームとしての最善を目指すことは、ビジネスパーソンとしてコミュニケーションやプロジェクトマネジメントを学ぶ機会にもなるでしょう。

その場合、特に自分の知識レベルが低いと不安ですが、実際は初歩的なコードを組めるだけでもOKなことが多いです。仕事で使っているのであれば、何の問題もありません。初心者向けのイベントもあります。どうしても気になるなら、ハッカソンではなくアイデアだけの「アイデアソン」に出るのもおすすめです。

実際のハッカソンイベントと参加方法

未経験の人にとって、ハッカソンイベントへの参加に対して少しハードルが高いように感じるかもしれません。しかし、昨今のIT技術者不足を反映するかのように、多くの企業や大学でハッカソンイベントが開催されています。

そのため、それなりにスキルないし経験があれば気軽に参加できます。

繰り返しになりますが、スーパーエンジニアでないと参加できないというわけではありません。 ハッカソンイベントの内容・開催場所・開催日時の確認方法としては、ITイベントサイトをのぞくのがよいでしょう。

ITイベントサイトを検索すると、映画の上映スケジュールのようにハッカソンイベントを探せます。

首都圏をはじめとした大都市で開催されるケースが多いとはいえ、毎週末のようにハッカソンは開催されています。 ハッカソンに参加した人の口コミです。やはり、持てる技術力をフルにぶつけるので、満足感があるようです。

参加するエンジニアの立場としては、ハッカソン参加の目的を明確にしておくとよいでしょう。

現在のスキルを磨いて将来の転職を目指すのであれば、そのスキルに関連したハッカソンを探すべきです。手持ちのスキルに囚われず、広く最新技術に触れたいのであれば、そこに特化したイベントへ参加しましょう。

また、単に勉強のために参加したいのなら、「初心者歓迎」となっているイベントがよいといえます。参加条件の確認は必須です。

参加方法は、多くの場合ネットから申し込むだけです。書類や持ち物(パソコン、飲み物、着替え用の衣服など)がある場合は、必ず事前に用意しておきましょう。また、当日は集中力や体力を消耗する可能性が高いので、体調を整えて臨みたいところです。

運営する企業としても、ハッカソン開催の目的を明確化する必要があります。イノベーション促進なのか、エンジニアとのつながりを作るのか、人材育成なのかによって、内容は変わってくるはずです。

イノベーション促進なら、用いる技術は自社で使っているものに限定する必要があるかもしれません。 参加者との関係を維持・発展できるよう、継続的な交流手段を設けておくのも有効でしょう。

掲示板やLINE@などを活用し、自社技術や活用法について意見を交わしたり、場合によっては「ヘッドハンティング」を狙ったりできます。

昨今のIT技術者不足を反映するかのように、多く企業・大学などでハッカソンイベントが行われています。ITイベントサイトを検索すると、毎週末のようにイベントがヒットします。

参加条件を確認した上で、ネットから申し込むだけでOKです。持ち物がある場合は、事前に用意しておきましょう。 このように個人にとっても、企業にとってもメリットがあるのがハッカソンなのです。

しかし、その魅力とは、「知らない誰かと出会い、思いもしなかったものが生まれるかもしれない」という、いつだって胸が躍るシンプルなことです。次の時代を動かすイノベーションはこのコラムを読んだあなたが参加するハッカソンから生まれるかもしれませんよ。

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