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ARTICLEExcelで顧客管理する方法とフォームの作り方まとめ
自社の商品やサービスの顧客を管理するためにExcelを利用する場合、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?Excelで顧客管理をする効率を上げるためにも、基本操作やフォームの作成方法、使い方を詳しく知っておきましょう。
顧客管理の基礎知識

昨今の日本の市場は、どの業界を見てもある程度成熟しているため、新規で顧客を増やしていくの大変です。そこで、自社サービスの顧客を適切に管理することで、より収益性を向上させる企業努力が求められています。
そのために必要なものが顧客管理です。
顧客管理とはどのようなものか、まずはそこから見ていきましょう。
顧客管理とは
顧客管理は、顧客の氏名・住所・電話番号・メールアドレス・会社名・役職・性別・年齢といった個人情報の管理です。会員管理、CRM(Customer Relationship Management)といわれることもあります。
自社サービスの利用や取引履歴、商品の購入履歴などの属性情報など、さらに一歩踏み込んだ情報の管理も含まれています。
顧客管理の必要性
顧客管理を適切にすると、さまざまなメリットがあります。
たとえば、顧客が望むサービスを適切なタイミングで、よりニーズに沿った形で提供可能です。満足度や顧客1人当たりの売上単価の向上が見込めるでしょう。さらに、ほかの商品や仕組みと関連づければ、より質の高いサービスを会員に提供できます。
また、営業活動の効率化にもつながります。顧客のニーズに合わせた営業や宣伝活動ができるため、費用対効果の低い広告作成をせずに済むのです。営業の方針も決めやすく、経費の削減も期待できるかもしれません。
顧客管理システムについて知りたい方は、「会員管理システムの基礎を押さえよう。特徴や種類、選び方のまとめ」をご一読ください。
Excelで顧客管理する方法と基本操作

顧客管理をするには、インターネット上で提供されている有料ソフトを利用するという方法もありますが、Excelを用いる企業も多いようです。
顧客管理にExcelを採用するメリットとデメリット、そして基本的な操作方法についてご紹介します。
Excelで顧客管理するメリットとデメリット
Excelを利用するメリットとして挙げられるのは、第一に『使いやすさ』です。
データの編集や項目の増減が初心者でもかんたんに行え、最初から導入されているテンプレートを用いればデータベースを作成する手間もかかりません。そのため、教育や習得に必要な初期の人件費等をかなり抑えられます。
一方でデメリットとなるのは、『互換性』です。定期的にバージョンが更新されるので、古いデータだと読み込めなくなってしまうケースがあります。
加えて複数人による同時編集が不可能なことや、情報量が多くなってくると読み込みや処理に時間がかかることが挙げられるでしょう。
こうしたデメリットが多くなってきた場合は、Excelでの管理が限界に近付いているということです。顧客管理システムの導入を検討しましょう。
Excelで顧客管理するコツ・ポイント
まずは見やすくしてみよう
Excelを有効活用するポイントにはいくつかありますが、まずは全体を見やすくすることがポイントです。膨大なデータの中で必要なデータを閲覧するためには、見せ方を工夫していきましょう。
見やすさのためによく使われるデザインは、『左列の固定』です。左列を固定して常に名前を確認できるようにしておけば、右列にどんなにデータ項目を増やしても該当データを見やすくできます。
また、先頭行の項目を固定しておけば、下にスクロールした際も閲覧しやすいでしょう。
ほかにも列の交互に色を変える、枠線を使うといった方法もあります。作業を効率化するためにも、見やすいデザインにこだわっていきましょう。
検索や並べ替えを覚えよう
膨大なデータの中から、必要なデータをいかに検索し、並べ替えをするのかもExcelを使う上で大切なポイントです。Excelに備わっている便利な機能を紹介しましょう。
検索コマンドは『Ctrl+F』で検索フォームが表れます。オプション機能から検索条件を付属できるだけでなく、検索結果を別の数字や文字に入れ替える置換機能も便利です。
さらに、数字の大小や名称の50音順など、指定した条件で検索項目を再配置するソート機能もあります。条件に該当する検索結果のみを表示するフィルター機能も使いやすいので、覚えておくと良いでしょう。
Excelで顧客管理を行う際の注意点

データの編集者・保存場所を決めておく
Excelで顧客管理を行う場合は編集者を固定するようにしましょう。だれでも編集できる状態だと、「いつ」「だれが」「どのように」ファイルを編集したのか分からなくなるため、トラブル時の原因特定が困難になってしまいます。
また、ファイルの保管場所も運用開始の段階で決めておくことをおすすめします。これは最新のファイルがどこにあるか分からないという事態を防ぐためです。すぐに目的のファイルを使用できるよう、古いファイル専用のフォルダを用意し、最新のファイルを作成した段階で古いファイルは移してしまうなどの対策を講じましょう。
空白のセルを作らない
顧客管理を行ううえで、Excelの自動フィルター機能を使用する機会は多いのではないでしょうか。この機能を使用する際、フィルターの適用範囲は通常、連続したデータ範囲 として認識されます。そのため、表の途中に空白セルがあると、フィルターの適用範囲が自動で途中までしか選択されない場合がある ため注意が必要です。
ただし、フィルターの範囲を手動で選択したり、「テーブルとして書式設定」を活用すれば、空白があっても正しくフィルターを適用できます。それでも、データの不整合を防ぐため、できるだけ空白セルを作らないことが望ましいでしょう。
どうしても未入力のセルができてしまう場合は、「N/A」や「未入力」など統一された表記を入力することで、空白による誤認識を回避できます。数値データの場合は、「0」を入力するのも一つの方法です。
データは縦方向に追加する
Ecxelのフィルター、ソート、ピボットテーブルなどの機能は基本的に縦向きに適用されます。そのため、性別、住所などの個別の項目を縦に配置してしまうとこれらの機能が使用できなくなってしまいます。
管理表を作成する場合は必ず項目を横方向に配置し、新たなデータは下に追加するように設計しましょう。
項目を厳選する
顧客情報は詳細であればあるほど良いような気がするものです。しかし、あれもこれもと際限なく項目を増やすことはおすすめできません。入力ミスや管理の手間が増える可能性が高いからです。データ分析に必要な最小限の項目に絞って記録するようにしましょう。
それでも特定の顧客について特記やメモが必要となる場合に備えて、最後の項目に「備考欄」を付け加えておくと良いかもしれませんね。
入力・管理方法のルールを決める
ファイルの管理を行う際には入力や管理方法のルールをマニュアル化することをおすすめします。編集者が複数になる場合や引継ぎが必要となる場合、ルールが定まっていないと入力ミスやデータの不整合を招きかねません。
また、マニュアルを残しておくことで、編集者が急遽不在となった場合でも代理で業務が可能となる利点もあります。
セル結合を使用しない
顧客情報を管理する場合、セル結合は使用厳禁です。
結合したセルは空白のセルと同様にフィルターやソートがうまくいかず、ほかのセルへのコピーも難しくなります。セル結合を使用することで編集やデータの抽出が困難になってしまうのです。ですので、表を作成する際にはなるべくセル結合を使用せずに見やすいレイアウトとなるよう工夫しましょう。
Excelのフォーム機能を活用しよう

Excel内のデータ量が増えて管理が難しくなってきたら、フォーム機能を活用しましょう。フォーム機能とは、かんたんにいえば画面内に収まらない1行分のデータを、カード形式ですべて表示してくれる機能です。
ここでは基本的な使い方を解説します。
Excelでのフォーム作成方法
Excelではフォーム機能が有効になっていないのがデフォルトです。まずはメニュー内の『ファイル』タグにある『オプション』から『クイックアクセスツールバー』を選んでください。
その中にある『フォーム』を追加すると、以降はフォーム機能が使えるようになっています。
フォームの操作方法
フォームを表示すると、まずは1行目のデータが表示されているので、次の行のデータを表示したい場合は『次を検索』ボタンを、逆に1つ前の行に戻りたい時は『前を検索』ボタンをクリックします。
新規や削除のボタンを使って新しい項目を追加したり、既存項目を削除したりすることもできるので、使ってみてください。数値の修正や検索もフォームから行えます。
顧客管理はシステムでも行うことが可能です。顧客管理システムについて知りたい方は、「会員サイトをASPサービスで作る。作成ポイントやサービスの選び方」をご一読ください。
まとめ
サービスの顧客管理は、企業にとって経費の削減や客単価を上げるために重要なタスクの1つです。どの業界もある程度市場が成熟し、爆発的なサービス利用者の増加が見込めない現状においては、業績にも大きく関わってくるでしょう。
Excelは、導入も低コストでできる上に初心者でもかんたんに使えます。さまざまな機能を駆使して、Excelによる顧客管理をしてみてはいかがでしょうか。
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