顧客対応・サポートの記事

ARTICLE
顧客対応・サポート

~エピソード7~契約者サイトの構築で顧客満足度と業務効率化を実現

掲載日:2023年12月19日更新日:2024年2月21日

私の名前は渦真木(うずまき)。港区にあるIT企業、スパイラル株式会社に勤める27歳の会社員だ。「顧客接点DX調査班」という、社内外を問わずDXに関するギモンに答えるというプロジェクトに4月より参画となり、毎日、さまざまな業界のDXについて調査をしている。

12月某日、朝8:30。

12月に入りすっかり寒くなったこの頃。インフルエンザも流行っているから気を付けないと…。会社に到着し、PCを開くと、今年最後と思われるボスからの指令が届いていた。

今回は契約者サイトか。契約者サイトは顧客と直接的な接点が持てる場面になるから、顧客接点の強化には重要だなぁ。

班長
渦真木さん、おはよう!今回は契約者サイト?
渦真木
はい。取引関係のない見込み客が含まれる会員サイトについては、新規顧客の獲得を目指したMAやSFAの導入が進んでいますが、契約後の既存顧客の対応については、まだまだオンライン化やDX化の余地がある企業も多いように思いますね。
班長
そうだね。サービスにもよるけど、もっと充実できるのにな、と思う契約者サイトもあるものね。
渦真木
既存顧客へのサービスを強化してお客様の満足度を高めることは、アップセルの可能性も大きいですよね。まだ対応していない場合はもちろんですが、すでに契約者サイトを活用している、という企業でも改めて内容を検討しても良いかもしれないですよね。
班長
そうね。管理者側も業務効率化できるというメリットもあるし、ぜひ調査してみて!
渦真木
はい!契約者サイトの相談は当社でも多いですし、営業担当やサポート担当に、早速調査をしてきますね!

というわけで今回は「契約者サイト」について、当社の事例とともに調査してみよう!

契約者サイトとは?

渦真木
契約者サイトとは、サービスを契約する個人、またはサービスを契約している企業の従業員などの一定の条件を満たした方のみが利用できるサイトのことで、個別のログインID・パスワードでログインして利用します。まずは契約者サイトの主な機能をまとめてみました!
班長
ふむふむ。そうだね、契約者サイトのような仕組みがなかった時代は、契約者が契約しているサービスの内容を確認したり、自身の登録情報を変更するために、電話やメールをしたり、郵送で書類を送ったり、契約者も企業の担当者も手間や時間がかかっていたよね。
渦真木
そうですね。Web上でそれらのやりとりができるようになったことで、契約者と担当者、双方の手間やコストを低減できるようになったということですよね。当社で構築をした契約者サイトの事例で分かりやすいものがあるので、紹介しますね。

三菱総研DCS株式会社様の「ご契約者向け専用サイト」構築事例

渦真木
三菱総研DCSさんでは、クラウド型・SaaS型サービスを提供しているのですが、以前は契約者とのコミュニケーションはメールや電話で行っていました。具体的には、契約者が契約内容や利用アカウント数を確認する、管理者がサービスのメンテナンスをお知らせするなどのコミュニケーションです。契約者、管理者双方に手間のかかる状況になっていました。
渦真木
このまま契約者が増えると、この点が運営上の課題になるため、契約者サイトを構築することになったとのことです。契約者サイトの構築によって、出来るようになったことをまとめると、下記になります。
班長
ふむふむ。顧客対応に必要な主要機能がほとんど搭載されているね。双方とも手間がかなり削減できるようになったのかな?
渦真木
はい。契約者側の利便性はもちろん、管理者側の事務作業も効率化されているようです。契約者サイトを構築したことで、お問い合わせ自体の削減に加えて、対応履歴がログとして見られることで、スタッフがチームとして効率よく対応できるというメリットもあったとのことです。
班長
お問い合わせは何かと手間がかかるし、誰が見ても履歴が分かるのが一番だよね。またサービス内容に関してだけでなく、担当者の変更や、請求書の送付先の変更にも対応できることで経理担当者の業務が削減されるという点は、会社全体にも喜ばれたのではないかしら。
渦真木
そうですね。三菱総研DCSさんは、自社のサービス特性やお客様の困りごとに合わせて丁寧にサイトを構築されたからこそ、顧客満足度の向上と業務効率化が実現できたのでしょうね。
班長
三菱総研DCSさんでは、社内のリサーチチームからの推薦もあってSPIRAL®の導入を検討してくれたんだよね。SPIRAL®には実装したい機能が全て備わっていたこと、サービス提供の歴史が長く継続性を望めること、豊富な導入実績があること、パイプドビッツ(現:スパイラル株式会社)の企業としての信頼性が高いことを評価して導入を決めてくださったそうよ。選定頂いた理由も当社としては大変ありがたいよね。
渦真木
そうですね。多くのサービスの中からSPIRAL®を選んで頂いて、成果を感じて頂けるシステム構築を支援できることは、当社としては一番嬉しいことですよね。

アルジョ・ジャパン株式会社様の「顧客情報管理システム」構築事例

螺旋
それでは私からはIT企業以外の契約者サイトの活用について紹介しますね。まず下図はアルジョ・ジャパン株式会社さんがSPIRAL®で構築された顧客情報管理システムです。
螺旋
アルジョ・ジャパンさんは医療機器や介護・リハビリテーション機器を病院や施設に販売しているのですが、 顧客情報は、顧客名称・住所などの基本情報に、納入した製品名、型番、シリアルナンバー、保証期間、納入日時・場所、さらに修理などのメンテナンス履歴を紐づけてExcelで管理していたそうです。なので、システム化する前は、お客様からお問い合わせがあった場合には、膨大なデータから、情報を検索していたため、返答するまでに時間がかかっていたようです。
班長
アルジョ・ジャパンさんでは、医療機器などを販売した後のアフターサービスのためのCRMを検討していたんだよね。だけど世の中には顧客開拓や案件獲得などを目的としたセールス向けのCRMが多くて、なかなかイメージに合致するものがなく、柔軟に構築できるSPIRAL®を選定して頂いたんだよね。
螺旋
そうです。SPIRAL®は拡張性も高く、顧客管理以外の業務ニーズにも柔軟に対応できそう、という点も選定の決め手になったそうです。
渦真木
でも、これは契約者サイトではないですよね…?
螺旋
そうです、よく気付きましたね。
渦真木
いや、さすがにそこは私でも気付きます。苦笑。
螺旋
アルジョ・ジャパン様の事例は、契約者サイトを説明するのに適した事例だったためご紹介しました。社内の顧客情報の管理を効率化し、業務効率をUPさせたという事例ですよね。まずは社内の顧客情報の一元管理を【ステップ1】としましょう。
班長
なるほど。【ステップ2】はどうなるかしら?
螺旋
オホン。ステップ1では社内業務の効率をUPさせますが、お客様の利便性向上を考えると、お客様自身がいつでも自分自身の契約情報や、商品・サービスの情報を確認できるようにしたいですよね。とはいえ、お客様が直接、社内向けの顧客管理システムなどにアクセスして閲覧できるようにするのは非現実的ですよね…渦真木さん!
渦真木
いや、それもわかりますよ。苦笑。
螺旋
そこで今回のテーマである『契約者サイト』の登場です!お客様専用のマイページを用意することで、契約者は契約内容や登録情報などをいつでも確認できますし、情報を変更したい場合は自分自身で更新ができます。これによって契約者も管理者も利便性がグッとあがります。これが【ステップ2】ですね。なお契約者サイトに表示する契約内容や履歴などの情報は、顧客管理システムから必要なものだけを抽出してページ上に表示させる仕組みで構築するケースが多いです。
班長
社内向けの顧客管理システムと、契約者サイトを別々に構築するのではなく、お互いを連携させるわけね!
螺旋
オホホホホン。社内の顧客情報を一元管理し、お客様の方でも必要な情報を確認できるようになりましたが、ここからが次のステップです。せっかく作った顧客接点をさらに強化したいというニーズが出てきます。例えば、コミュニケーションの面では、お客様にプッシュ型でアプローチを行いたいのでBtoCビジネスだったらLINEによるメッセージ配信をしたいとか、マイページへのお問い合わせをチャットボットで応対させたい、というニーズがよく聞くところです。 また、顧客用のマイページも、契約情報の確認だけではなく、オンラインで契約を行えるようにしたり、決済手続きが行えるようにしたり、動画でお役立ち情報を配信したり・・・と、よりお客様の利便性を高めるような機能を充実させたい、というご要望が増えているように思いますね。これが【ステップ3】です。
渦真木
さすが螺旋さん!ステップに分けるとわかりやすいですね。(咳払いが変ですけど)
班長
契約者サイト内を充実すればするほど、顧客満足度も向上し、業務効率化もできるんだね。ただ、膨大な情報を格納することになるのでセキュリティは重要ポイント!セキュリティの高いプラットフォームを選定することはもちろん、契約者の属性で権限を分けることや、膨大な情報量の中、契約者がサイトを利用する際に迷わないようなインターフェースや導線、ユーザビリティも大切になるね。 2人とも今回もありがとう!あとでポイントをしっかりまとめて調査報告書を提出してね!

というわけで、今年最後(だと思われる)の契約者サイトの調査は無事に終わった。螺旋さんとも仲良くなってきたし、来年も顧客接点DXについてたくさん調査できるように頑張ろう!

(※本コンテンツの登場人物、部署等はフィクションです。)