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営業支援とは?利益拡大や顧客満足度向上に欠かせない取り組みを解説

掲載日:2022年5月12日更新日:2024年2月21日

「セールスパーソンをもっとコア業務に集中させるにはどうすればよいか?」と悩んでいる経営者、営業部長は多いでしょう。会社の利益を生み出す部門だからこそ、如何にコア業務に集中できる時間を作れるかが大切です。そこで本記事では、営業支援について解説します。

営業支援とは?

営業支援とは?

営業支援とは文字通り「営業活動を支援するためのプロセスやシステム」のことです。その目的はというと、セールスパーソンのコア業務にかけられる時間を増やし、利益拡大へ繋げていくことにあります。ちなみにセールスパーソンのコア業務とは、一般的に次のような業務です。

  • 新規顧客開拓のためのセールス活動
  • 既存顧客へのルート営業
  • 既存顧客のアップセル、クロスセル
  • 見込み客の課題をヒアリングする
  • ソリューション(解決策)を提案する
  • 商談のための資料を整える
  • その他、既存顧客や見込み客とのコミュニケーション

請求書や日報の作成なども立派な業務ですが、コア業務とはあくまでも直接的に利益を生み出す業務のことです。営業支援ではセールスパーソンの生産性を高めることで、こうしたコア業務に集中できる時間を増やし、質の高い営業活動を実現するための取り組みなのです。

プロセスとしての営業支援

「プロセスとしての営業支援」とは、既存の営業プロセスを見直し、再構築することで従来よりも効率的な営業プロセスを作り出すためのものです。具体的な内容については『営業支援に取り組む際に欠かせない「BPR」とは』にて後述しています。

全ての企業に言えるのは「今ある営業プロセスは正解ではないかもしれない」ということです。まず大切なのは、今ある営業プロセスとは従来上手くいっていたやり方や、習慣的に積み上げられたプロセスであるという事実を認識することです。

営業支援とは営業プロセスに変化をもたらすものであり、変化を生むには現状を疑ったり、見直したりする必要があります。

システムとしての営業支援

「システムとしての営業支援」とは、主にSFAと呼ばれるシステム製品を指しています。こちらも詳しくは『 「SFA(営業支援システム)」ができること』にて後述しています。

企業が持つ課題を乗り越えるために、システムからアプローチするのは今や当たり前です。何かしらの課題を認知したときは「これをシステムで解決できないだろうか?」と真っ先に検討する方も多いでしょう。

SFAはセールスパーソンを支援するシステムであり、そのための機能が多数提供されています。もちろん、SFAを導入すれば必ず営業支援が成功するわけではありません。大切なのはやはり「SFAを使って何をするか?」を、しっかりと計画しておくことです。

営業支援に取り組むメリット

営業支援に取り組むメリット

営業支援に取り組むことでセールスパーソンや営業部門全体が享受するメリットについて、詳しく解説していきます。

営業プロセスの効率化

まず挙げられるのが「営業プロセスの効率化」です。これは従来のやり方を見直し、再構築することで実現します。コア業務にかけられる時間を増やすには欠かせない部分でしょう。

このメリットは「プロセスとしての営業支援」と「システムとしての営業支援」、どちらのアプローチでも実現できるので、自社営業組織にとって何が足りないかを明らかにすることが大切です。

組織的なセールスの実現

従来、セールスパーソン個人の力に頼っていたセールスが変わりつつあります。組織的な営業プロセスに取り組む企業が増えているのです。

多くの営業組織が抱えているのが「営業実績がトップセールスパーソンに偏っている」という属人化問題です。トップセールスパーソンやエースと呼ばれる人材が転職してしまえば、営業実績がガクンと下がってしまいます。

危機的状況が若手を育てることもありますが、大きな損失を受けることには変わりありません。こうした属人化問題を排除するために組織的なセールスに取り組む企業が増えており、トップセールスパーソンが抜けてもダメージの少ない営業組織を目指しています。理想は「誰もがトップセールスパーソン」と呼べるような組織を作ることですね。

コミュニケーションの改善

営業支援によってセールスパーソン同士、または上司と部下のコミュニケーションが改善されることがあります。とくにSFAなどを導入し「システムとしての営業支援」を推進すると、営業情報を組織全体で共有できるのでコミュニケーションの在り方そのものが変わるでしょう。

上司と部下の会話は「あの案件どうなった?」から始まるのではなく、「○○の案件情報チェックしたけど、クロスセルもいけそうだから必要資料揃えておいたぞ」などから始まり、建設的なコミュニケーションが生まれます。

報告の手間が省ける上に案件情報をチェックした上で的確なアドバイスやサポートがもらえるので、セールスパーソンもパフォーマンスを最大化できます。

ベストプラクティスの創出

ベストプラクティスとは「物事を成功させる上で最も効率的なやり方」のことです。顧客情報や案件情報をセールスパーソンごとに管理している組織では、トップセールスパーソンのノウハウがブラックボックス化してしまい、営業全体で共有できないというデメリットがあります。

一方、営業支援によりブラックボックス化を排除し、顧客情報や案件情報が共有される環境を作ればトップセールスパーソンのノウハウが可視化され、営業プロセスのベストプラクティスを創出できるようになります。

マーケティングとの連携

近年重視されているのが「営業とマーケティングの連携」です。セールスパーソンがコア業務に集中できる環境を整えるには、マーケティングの活動・責任範囲を広げ、見込み客獲得からニーズ醸成を行い、質の高い見込み客リストをセールスパーソンに引き渡す必要があります。

この点に関してはMA(マーケティングオートメーション)との連携によって実現するため、後述の『 「SFA」「MA」の連携により実現すること』にて解説しています。

現場に支援される営業支援

現場に支援される営業支援

営業支援は、セールスパーソンが抱えている業務負担を軽減したり、スムーズな情報共有を促進したりしてセールスパーソンのパフォーマンスを上げるための取り組みです。しかし、セールスパーソンや組織全体にとって前向きな取り組みでありながら「現場に支援されない」ケースがあります。

抵抗するセールスパーソンも少なくない

セールスパーソンは顧客や見込み客とのコミュニケーション、商談資料作成、経費精算などさまざまな業務に追われています。そうした中で「営業支援なんてこっちの負担が増えるだけ」と、抵抗するセールスパーソンも少なくないのです。

とりわけ「システムとしての営業支援」を推進する際は、新しいシステムの利用やデータ入力などに対して負担を感じるセールスパーソンが多いでしょう。

徹底した現場視点が大切

営業支援を成功させる条件の1つは「現場に支援されること」です。営業支援を推進しても、セールスパーソンがその取り組みを支援しなければ根本からの改善は行えません。

では何が大切かというと「徹底した現場視点」です。たとえば経営者やIT担当者の独断でSFAなどのシステムを導入するのではなく、営業課題を整理した上で何が必要かをしっかりと協議し、関係者全員が同意のもとでシステム導入を進めてください。

そのためには現状の営業プロセスを可視化・分解し、プロセスごとにどのような問題を抱えているのか、どのようなアプローチが最適化を考えていきましょう。

事前検証に力を入れる

営業支援のための営業プロセス改革やシステム導入は、事前検証に力を入れて本格運用をスムーズに行えるようにしましょう。

セールスパーソンは会社の利益、ひいては社員の利益のために日々セールスに取り組んでいますから、「上手くいかなくても次は大丈夫」など悠長なことは言っていられません。事前検証に力を入れることで営業支援の成功率を高め、セールスパーソンの負担を極力軽減しましょう。

 「SFA(営業支援システム)」ができること

「SFA(営業支援システム)」ができること

「システムとしての営業支援」を推進するには、SFAなどのシステム導入が欠かせません。SFAは顧客情報や案件情報の管理を中心として、営業プロセスの効率化をサポートするシステムです。ここではSFAで何ができるのかを知っていただくために、SFAの基本機能をご紹介します。

顧客情報、案件情報の管理

SFAでは次のような顧客情報、案件情報をシステム上で管理でき、営業組織内での情報共有をスムーズに行えます。

  • 企業の基本情報
  • 担当者情報及び連絡先
  • ヒアリング内容
  • 商談履歴とその内容
  • 今後のセールス計画

ちなみに、SFAに類似した「CRM(顧客管理システム)」というシステムがあります。CRMでも顧客情報管理を中心として機能が備わっていますが、CRMの目的は組織全体での横断的な顧客情報活用です。

システム上での日報作成

エクセルなどを使って日々行なっている日報作成業務を、システム上で行えるようになります。セールスパーソンは選択肢を選んだり、簡単な入力をするだけで営業日報が作れるので、営業活動の記録を残しながらコア業務に集中する時間も増やせます。

クラウドタイプのSFAや、スマホアプリで利用できるSFAなら外出先でも日報作成が可能なので、セールスパーソンの直行直帰も実現できます。

見積書の作成及び送信

受注内容をもとに見積書を作成し、かつ顧客に送信できる機能も備わっています。テンプレート登録によって企業独自の見積書を作ることもでき、セールスパーソンの事務作業を効率化できますね。また、見積書作成に際し上司から承認を得るためのワークフローも備わっているので、承認作業も素早く行えます。

営業プロセスの管理

営業活動の抜け漏れを防ぐために、タスク管理のような機能でセールスパーソンごとの営業プロセスをサポートします。セールスパーソンが追加したタスクはスケジュールに反映され、誰がいつ何をするのかまで組織全体で共有できるので、コミュニケーションコストを低減できるのが大きなメリットです。

また、営業マネージャーはセールスパーソンごとの負荷状況を確認しながら、負荷の多いセールスパーソンのヘルプに入るなどその都度的確な判断が下せるようになります。

営業ルートの管理・追跡

SFAによっては「どんな営業ルートで回るのが最も効率的か?」をマップ上で表示してくれるものもあります。営業ルートの管理に特化したSFAは、セールスパーソンを追跡する機能が備わっている場合も多く、外出中も組織の監視下に置くことができます。

予実管理、売上分析

取引の支払い期日や取引金額などのデータをもとにした売上予測や、予算と実績の管理などもシステム上で行えます。また、AIなどを搭載したSFAでは過去の膨大なデータから、特定の期間における売上分析も行えるため、信頼性の高いデータを参考にしながら営業戦略を考えることができます。

 「SFA」「MA」の連携により実現すること

「SFA」「MA」の連携により実現すること

上記でご紹介したSFAは、MA(マーケティング・オートメーション)との連携によって営業プロセスの効率化などをさらに加速させられます。

そもそもMAというのは、マーケティング業務における定型作業を効率化するためのシステムです。デジタルマーケティングが主流となった現代においては、マーケティング業務の効率化に欠かせないシステムとなっています。

SFAとMAを連携することで実現するのは「見込み客獲得からニーズの醸成、営業、クロージング、取引ごとのセールス」までを、1つの大きなプロセスとして構築できることです。

MAにはオフライン・オンラインで獲得した見込み客情報の管理、マーケティングの自動化によるニーズ醸成、スコアリングによる角度の高い見込み客の抽出など、さまざまな機能が備わっています。これらを営業プロセスの前工程として組み込むことで、質の高い見込み客リストを継続的に生み出せる可能性があります。

さらに、取引成立後は顧客担当者のIPアドレスを管理することで、自社WEBサイト上での動きをチェックできます。顧客が今、どのような製品・サービスが気になっているかを把握でき、セールスパーソンが高い確率でアップセル・クロスセルを展開できるようになります。

SFA単体でも導入効果は大きいですが、デジタルマーケティング時代ではMAと連携する方が、より大きな導入効果を得れるのがメリットです。

営業支援に取り組む際に欠かせない「BPR」とは

営業支援に取り組む際に欠かせない「BPR」とは

営業支援に取り組む上で知っていただきたいのが「BPR(ビジネプロセス再構築)」です。BPRは1990年代前半に提唱された、古いビジネスプロセスを抜本的に改善するための手法であり、営業支援に欠かせないものとなっています。

時には営業プロセスの抜本的改革が必要

営業支援では時に、営業プロセスの変更や追加、またはSFAなどのシステム導入だけでは実現できないことがあります。それは、現状の営業プロセスそのものに問題があり、抜本的改革が必要な時です。

たとえばビジネスの進め方や競合他社、顧客などの周辺環境は時間をかけて変化したにもかかわらず、古い商習慣が残り営業プロセスが非効率的な企業などが該当します。こうした企業では営業プロセスのちょっとした変更や追加ではカバーできず、SFAなどのシステムも馴染まないなどの問題が生じやすいのです。

<古い商習慣や営業プロセスの例>

  • 顧客からの融資要請に対し、審査完了までのステップが多く、複数の部門が関与するため決定までに時間がかかる。
  • 書類には必ず押印しなければならず、電子契約の選択肢がない。
  • コールセンターにおけるカスタマーサポートの電話対応を必須としている。 など

従って、営業支援推進と同時にBPRによる抜本的改革が必要です。

営業だけでなく組織全体を巻き込んだBPR

今ある営業プロセスの変更や追加、SFAなどのシステム導入と比べるとBPRは負担の大きい取り組みに感じることでしょう。しかし、変革を迫られている現状にあるなら、BPRをポジティブに考えることが大切です。

営業支援推進とBPR実施を気に、営業だけでなく組織全体を巻き込んだBPRを実施し、組織的な生産性アップについて検討してみましょう。

営業支援を成功させるためのプラットフォーム

営業支援を成功させるためのプラットフォーム

最後に、SFAなどのシステムとは違った角度から営業支援成功をサポートしてくれるプラットフォームについてご紹介します。

「ローコード開発プラットフォーム」とは

ローコード開発プラットフォームとは、プログラミングの知識・技術がなくても業務アプリを開発できるシステムのことです。言うなればブロックを積み上げたり繋げたりする要領で、業務アプリを独自に開発できます。

ローコード開発プラットフォームではSFAのような機能を備えた業務アプリを開発できることはもちろん、それを既存システムと連携したり、新しく開発した業務アプリと連携させたりすることも可能です。

営業組織のためのシステムをゼロから開発するのは時間・労力・コストが多くかかりますが、ローコード開発プラットフォームならゼロからのシステム開発よりも時間・労力・コストを少なくし、かつ営業組織が必要としている要件を限りなく実現することができます。

営業支援に関わらずさまざまな業務改善を実現

もちろん、営業支援推進だけでなくあらゆる部門で活用できるのがローコード開発プラットフォームです。各部門に必要な業務アプリを開発し、それぞれを連携すれば、組織全体を横断したBPRも実現できます。

販売代理店の売れる仕組みを作る営業支援ソリューション

当社のご提供する 「販売代理店営業支援システム」は、販売代理店の営業活動を活性化し、売れる仕組みを作る営業支援システムです。

このシステムを導入することで、モチベーションが高く、商品知識、販売ノウハウを持ち合わせた販売代理店を創出できます。

支援システム内での事例共有やコメント、セミナー参加やeラーニングの受講でポイントが付与され、ランキング形式で公開。売上額以外の評価指標で中小代理店のモチベーションアップが可能です。

各販売代理店の販売手法やノウハウをシステムに登録し、共有することで販売代理店の販売活動がブラッシュアップされます。

柔軟にシステム構築・運用が可能なローコード開発プラットフォームSPIRAL®で構築するため、新しい施策に向けて容易かつ安価に機能追加がおこなえます。

また、メガバンクを始め100以上の金融機関に導入されている個人情報運用に最適なセキュリティを備えています。総務省のセキュリティ対策にも準拠。また、第三者機関のセキュリティ診断でも高いセキュリティを評価されています。様々な業界・用途・シーンで延べ11,000以上のご利用実績がございます。

サービスの詳細については「販売代理店営業支援システム」のページをご覧いただくか、サービス導入をご検討中の方はこちらからぜひお問い合わせください。

まとめ

いかがでしょうか?今回は営業支援とは何かを、いろいろな角度からご紹介しました。営業支援はセールスパーソンのコア業務にかけられる時間を増やし、組織営業などを実現するのに欠かせない取り組みです。

一方で、現場から支援されないケースもあるので、営業支援を推進する際は徹底した現場視点を持って、入念な計画の元行ってください。