導入事例

CUSTOMERS

非対面で口座開設できるメールオーダーシステムをSPIRAL®で構築。期待以上の申込を獲得し、新規顧客拡大に大きく貢献

岐阜商工信用組合

業務内容
一般金融業務
使用サービス
SPIRAL® ver.1
URL
https://www.shoushin.co.jp/
代表者
理事長 細野 克也
本社
岐阜市美江寺町2丁目4番地3
課題
新たに進出した愛知県エリアでの顧客開拓が課題に。愛知県内に支店がなかったため、非対面で口座開設できる仕組みが必要だった
解決策
SPIRAL®で口座開設メールオーダーシステムを構築。非対面での申込ができるようになっただけでなく、事務フローまで細かく組み立てたことで、申込後の事務手続きがスムーズに
効果
メールオーダーで予想以上の申込!約4割が愛知県からと十分な成果を発揮。営業店での対応業務、事務処理にかかる時間も大幅に削減

インタビュー

INTERVIEW
岐阜商工信用組合外観

岐阜市を中心とする岐阜県南部と愛知県北西部で、中小企業や個人事業者をサポートしている岐阜商工信用組合。同組合が愛知県へ営業エリアを拡大したのが2023年7月のことです。愛知県での顧客開拓が課題となっていましたが、まだ愛知県内に店舗がありませんでした。そこで、2024年5月にスタートした「70周年特別IB定期預金」の取り扱い開始にあわせて、SPIRAL®でメールオーダーシステムを構築。来店しなくても自宅から申込手続きをおこなえる環境を整えることで、愛知県からの申込増加を目指しました。SPIRAL®を選定された理由や導入後の効果などについて、事務部 部長の芝野司様と副部長の近藤宏恵様にお話を伺いました。


新たに進出した愛知県エリアでの顧客開拓が課題に。愛知県内に支店がなかったため、非対面で口座開設できる仕組みが必要だった

SPIRAL®でメールオーダーシステムを構築されましたが、どのような経緯があったのでしょうか?

当組合は元々、岐阜県南部を営業エリアとしていたのですが、近年新たに愛知県エリアに進出したため、愛知県の顧客開拓が課題となっていました。従来は口座開設するには来店していただく必要があったのですが、愛知県内にはまだ営業店がありません。そのため、顧客との接点の確保が急務となっていました。そこで、非対面で口座開設できる仕組みを検討する必要が出てきたのです。我々が所属する事務部は、営業店の生産性向上、内部事務の改善・効率化、デジタル技術の活用による業務生産性・顧客利便性の向上といった役割を担っています。そのため、我々が中心となって、どのようなシステムを導入すべきかの検討を進めることになりました。

当初は、メールオーダーシステムではなく、eKYC(オンライン上で本人確認を完結する技術)を使用したアプリを作ろうと思っていました。しかし、eKYCを使って口座を開設する場合、印鑑レス・通帳レスになります。一方で、営業店のシステムはまだそれらに対応しておらず、導入費用もかなり高くなってしまう。また、安価な口座開設アプリを扱っている会社もあったのでそちらも検討しましたが、文言や画面構成のカスタマイズがまったくできないことや、スマートフォンのみの対応となってしまうことなどがネックになっていました。当組合の利用者には高齢の方も多いため、費用対効果なども考えるとアプリではない方がいいのではないかと考え、結果メールオーダーシステムを導入することにしたのです。

SPIRAL®を選んだ理由を教えてください。

最初は、当組合のホームページを制作している会社にお願いしようと思っていたのですが、その会社から「セキュリティを考えると、スパイラルに依頼する方がいい」と勧められたんです。そこでスパイラルさんに話を伺うと、金融機関への導入実績が豊富で、金融機関特有の慣例などにもきめ細かく対応していただけそうだと感じました。そこに魅力を感じ、お願いすることにしました。

SPIRAL®で口座開設メールオーダーシステムを構築。非対面での申込ができるようになっただけでなく、事務フローまで細かく組み立てたことで、申込後の事務手続きがスムーズに

メールオーダーシステムの概要を教えてください。

「70周年特別IB定期預金」をご希望のお客様に、パソコンやスマートフォンから申込をしていただけるものです。お客様にインターネット上の申込画面から必要な情報を入力していただき、その情報を我々事務部で必要な書類に転記し、お客様に署名をしていただけば完成するところまで作ります。その書類を郵送してお客様に署名捺印をしていただき、本人確認書類2種類とともに返送していただいて、申込完了。各種手続きが終わったら通帳を本人限定郵便でお送りする、という仕組みです。もしも、エリア外からの申込など口座を開設できない理由がある場合は、管理者画面から否認ボタンを押すと、あらかじめ用意している否認メールがお客様に送られるようになっています。

郵送を利用したアナログな仕組みではあるのですが、大きなメリットがあります。それは、お客様は必要な情報を1回入力するだけでいいところです。来店での申込の場合は、お客様ご自身に複数の書類に記入をしていただかなければなりません。メールオーダーシステムなら入力していただいた情報を元に、こちらで必要書類に全部転記するため、お客様は署名捺印して、本人確認書類とともに送るだけでいい。もちろん、オンラインのシステムなのでいつでも好きな時にお申し込みいただけるのも大きなメリットです。

導入に際し、苦労した点はありますか?

システム導入に関しては大きな苦労はなく、非常にスムーズでした。最初はどのように進めていいかわからなかったのですが、スパイラルさんが他の信用金庫で導入されたメールオーダーシステムの事例を教えてくださったので大変助かりました。申込から事務処理まで全体の想定フローを含めてご提示くださったので、それを参考に我々の希望を伝えてカスタマイズしていただきました。例えば、注意事項を全部読んだ後に「確認しました」ボタンを押せるようにしてもらったり、出資金に関する説明を入れてもらったり。また、愛知県の方は岐阜県のどこに最寄りの店舗があるかわかりませんから、ホームページの店舗案内のページに飛ばしてもらったりもしました。対応が素早くて非常にありがたかったです。

メールオーダーで予想以上の申込!約4割が愛知県からと十分な成果を発揮。営業店での対応業務、事務処理にかかる時間も大幅に削減

メールオーダーシステムを導入した効果を教えてください。

2024年5月1日にローンチして、同年9月末の最終結果は、お取引がないお客様からの「70周年特別IB定期預金」のメールオーダーと窓口での申込は合計318口座(新規顧客)となり、メールオーダーは149口座と全体の47%を占めています。また、その内の55口座が愛知県からの申込と、期待以上の結果となりました。しかも、メールオーダーで口座を開設された愛知県の方は、1人当たり700万円と金額が高く、課題であった愛知県エリアでの顧客開拓に大きく貢献することができたと実感しています。また、非常に費用対効果の高い施策になったと感じています。いざ開始してみると、愛知県の方だけでなく岐阜県内の方からの申込も77件と反響が大きく、お客様にとって来店せずに申し込めるのは大きいメリットであることがわかりました。メールオーダーの申込年齢層は40歳台~60歳台が中心となり、10歳台以上若返った顧客層から取引をいただくことができました。

人的コストに関しても、来店の場合、大体お客様1人当たり1時間程度の対応時間がかかります。メールオーダーの場合は、事務部で書類を作る時間は発生しますが、いただいた情報を転記するだけです。そのため、メールオーダーでの申込件数×1時間程度の窓口業務が、営業店からまるっと削減されたと言っていいと思います。


岐阜商工信用組合 フロー図

今後の展望を教えてください。

現時点ではeKYCを使った仕組みは断念したのですが、今後できるようにしていきたいと思っています。というのも、先日政府から「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の改定が閣議決定され、非対面での本人確認の手法がマイナンバーカードのみになる方向で話が進んでいるからです。そうなると、将来的に郵送での本人確認ができなくなってしまいます。そのため、当組合でもeKYCを使用した一貫したオンラインでの口座開設の仕組みを作っていく必要があるのだろうと感じています。すぐには難しいかもしれませんが、そういった社会情勢も視野に入れながら、お客様にとってもより使いやすいシステムにしていきたいですね。

(2024年11月14日掲載)
※企業情報・肩書などを含め、本事例ページに記載された内容は取材当時のものです。

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