導入事例

CUSTOMERS

一刻を争う休業要請協力金支給システムを
わずか2週間で特急開発

株式会社JTB浜松支店

業務内容
地域交流事業
使用サービス
SPIRAL® ver.1
URL
https://stores.jtb.co.jp/j5535-0
本社
静岡県浜松市中区千歳町70-1ファンビルディング1階
課題
休業要請に基づく協力金(コロナ禍において営業時間短縮などの協力を行った事業者への協力金支払い)の申請を迅速にミスなく行えるシステムを求めていた。
解決策
休業要請に基づく協力金の支給申請WebフォームをSPIRAL® で構築。WEB申請を行えるように実装した。
効果
利用者様がいつでもどこでも申請ができ、また記入漏れなどの入力ミスを事前に指摘できるようになったことで、迅速な対応が可能に。申請期間の5~6月の2か月間で約3,700件の申請に対応、約20億円の支給を行うことができた。

インタビュー

INTERVIEW

新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、多くの事業者に自治体から休業要請が出されました。A市では、その保障として協力金の支給を、4月末に決定。5月のゴールデンウィーク明けには、申請を受け付けるシステムを立ち上げることに。その事業を担当したのが、株式会社JTB浜松支店・営業課の藤田和香奈様です。ミッションクリティカルなシステムを短期間で構築・稼働させるため、ご利用いただいたのが「SPIRAL®」でした。

休業要請に基づく協力金(コロナ禍において営業時間短縮などの協力を行った事業者への協力金支払い)の申請を迅速にミスなく行えるシステムを求めていた。

貴社の事業内容について教えてください。

浜松支店には、約40名の法人営業部隊がおり、社員旅行、修学旅行など、案件ごとにグループが分かれています。私のグループは行政案件をメインとしており、行政の業務委託案件、海外視察のお手伝いなどをさせていただいています。当社は、一般には旅行のイメージが強いと思いますが、その領域に留まらず、地域交流事業の一環として幅広く課題解決をサポートしています。

具体的には、どのような案件に取り組まれていますか?

最近のトピックとしては、いくつかの市から受注したプレミアム付商品券事業があります。当社はふるさと納税サービス「ふるぽ」を提供しており、そのシステムをプレミアム付商品券の事業に横展開しました。この実績を買われて、今回、A市からコロナ禍における「休業要請に基づく協力金」の事業を、システム構築から、窓口対応、支給に至るまで、任せていただくことになりました。プレミアム付商品券事業で利用していた既存のシステムではアクセス数に課題感があり、十分なサーバ容量・セキュリティの万全さを叶える仕組を作り上げるために、今回はゼロからシステムをつくるという、初めての試みでした。

休業要請に基づく協力金の支給申請WebフォームをSPIRAL® で構築。
WEB申請を行えるように実装した。

今回の事業で、「SPIRAL®」を選んだ経緯をお聞かせください。

浜松市から依頼を受けたのは4月末でしたが、ゴールデンウィーク明けには稼働したいということで、オンライン申請を受け付けるシステムも超スピード開発を求められました。当時、全国90か所にあるJTB支店でも、同じ課題を持っていたのは福島支店だけしかない状況。どういう座組とスケジュールで動かしたらいいのか、みんなが手探りの状態の中、私たちは組手を探さなければなりませんでした。パイプドビッツ社の「SPIRAL®」を知ったのは、拠点の事業推進担当者に相談したときです。福島支店との開発が進んでいるということで、パイプドビッツに相談したことがキッカケとなりました。

「SPIRAL®」を選んだ理由は、スピード開発という条件に対応できるからだけではなく、高いセキュリティ水準とシステムの安定性とアクセス過多になっても耐えられる盤石なサーバも重視していたからです。浜松支店では、別の案件で自社が開発したシステムを導入していました。今回の協力金の事業は、一刻も早い支給と、想定されるアクセス過多にも耐えられる仕組みを作る必要がある中、既存のシステムを改修したほうがよいのではないか、という考えもあったのですが、このシステムは1分間に100アクセスが限度という致命的な問題がありました。それに対して「SPIRAL®」は標準的に1分間に2,400アクセスが可能でした。また、超過時には案内画面に自動遷移し、アクセスをコントロールできるため、システムが落ちることはありません。スピード開発の実績に加え、セキュリティ面、高負荷にも耐えられるサーバの安全性・安定性で全ての要求を満たしていたことが、採用の大きな決め手となったのです。こうして、休業協力金システムや休業協力金申請フォームにSPIRAL® が利用されることになりました。

システムを構築する上でこだわった点、工夫した点は?

システム要件としての課題は、「わかりやすさ」と「簡便さ」でした。さまざまな業種の方に申請してもらうエントリーシステムで、そこに登録されたデータをもとに審査を行うため項目も多かったですし、誓約書や休業証明など用意いただく書類もたくさんありました。なかでも煩雑だと感じたのは、各業種を80ある業種コードの中から選ぶことです。 登録いただく方にとって、自分の事業にあったコードを探すのは、かなりのストレスで、窓口に問い合わせが殺到すると予想されました。そこで、業種を入力するとコードが自動的に出てくるような機能を実装してもらうことにしました。

この仕様をA市とガッツリ固め、パイプドビッツ社に渡したのが5月1日のことです。その段階では、システムに落とし込んだときにどのような形(アウトプット)になるのか、まったく想像できないような状況でした。しかし、翌日5月2日には、高山様(弊社営業)から「この部分はこうしたほうがよいのではないか」という更に良い提案がありました。 頭の中にあったものをきれいに整理していただき、その驚きとともに、光明が見えた気がしました。その後、5月7日までに設定やテストが行われ、5月11日にはカットオーバーを実現した、という流れです。

WEB申請フロー

利用者様がいつでもどこでも申請ができ、また記入漏れなどの入力ミスを事前に指摘できるようになったことで、迅速な対応が可能に。申請期間の5~6月の2か月間で約3,700件の申請に対応、約20億円の支給を行うことができた。

システムの成果はいかがでしたか?

5月11日、A市がWebサイトにシステムへのリンクを貼ってからは、その日一日、システムに見落とした不具合がないか、サーバが落ちやしないかと正直かなり不安でした。しかし、そのような大きな障害はまったく起きることはなく、それどころかカットオーバー以降、窓口に事業者の方からの問い合わせが全くありませんでした。こちらがフォローしなくても「わかりやすいUI」になっていたのだと、実感してホッとしました。

蓋を開けてみると、5月末で登録数は約3,000件。同じ時期に東京都は2,700件ほどしか処理できなかったと聞いています。このシステムが、事業者の方に受け入れられ、便利に利用いただけたことの傍証と言えるのではないでしょうか。最終的には、約3,700事業者にご登録いただき、約20億円の支給が完了しました。

何より嬉しかったのは、事業者の方からの声です。「申請して4日後にはもらえた」と感謝されることもありました。明日、明後日をどう生きていこうか悩み不安を抱えている方々が、このシステムによってスムーズに協力金を受け取ることができたのです。社会に大きく貢献できたことを、ひしひしと感じるプロジェクトだったと実感しております。

この実績を踏まえ、今後、JTB様として実現したいことをお聞かせください。

浜松支店は、A市のほかにもお手伝いしている自治体が複数あります。今回の成功をもとに、他の自治体とのプロジェクトにもパイプドビッツ社とともに関わっていきたいと思っており、すでに進行している案件もあります。またA市は、「デジタル・スマートシティ構想」を掲げている都市です。今回の実績をもとに、私たちのデジタルソリューションを提案しやすくなったのではないかと考えており、ぜひ、その際もパイプドビッツ社には協力を仰ぎたいと思っています!

パイプドビッツ社の母体の大きさ、システムのハード面への安心感は申し分ありません。さらに、ソフト面のサービスも素晴らしいと思います。高山様(弊社営業)はもちろん、期間中にサポートいただいたすべての方が親身でありがたかったことを今でも思い出せます。こちらが不安になっている気持ちを汲み取って、「一緒に頑張っていきましょう」と声をかけていただいたことが、本当に嬉しく思いました。パイプドビッツ社は、まさに我々の救世主ですよ。

ありがとうございました。

(2021年02月26日掲載)
※企業情報・肩書などを含め、本事例ページに記載された内容は取材当時のものです。

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