紙での給与明細や雇用契約書の発行、提出書類のやり取りが総務課の業務を圧迫。印刷費、配送料などのコストも課題に
SPIRAL®導入前、総務課ではどのような課題を抱えていたか教えてください。
私たち総務課の労務チームでは、給与計算のほか、雇用保険や社会保険の手続き、パートスタッフからの各種問い合わせの対応などをメインにおこなっています。弊社は全国に1,600人の従業員がいるため、以前は毎月人数分の給与明細をドットプリンターで印刷し、1人分ずつ切り離して社員番号順に仕分け、拠点ごとに梱包して送っていました。給与明細はお金に関わることですから、絶対に遅れるわけにはいきません。そのため、給料日前には3人がかりでその作業にかかりきりになっていました。一方、拠点側にも送られてきた給与明細を従業員に渡す作業が発生します。従業員は各々自由なタイミングで取りに来るため、担当者が1日に何度も対応しなければならず、配布日は仕事が進まず残業が発生していました。
また、1,500人がパートタイマーで、半年に1回雇用契約を更新します。その都度、従業員用と会社用の2枚を用意するため、年間で約6,000枚もの書類を印刷していました。さらにその書類を拠点ごとに配布し、従業員に記入と捺印をしてもらって、それを回収してファイルに保存しなければなりません。年配の従業員も多く「なんで毎回住所や名前を書かないといけないの?」「母印でもいい?」などの声もあり、従業員側の負担も大きかったんです。そのため、ずっとWeb化したいと考えていました。
他にも課題がありましたか?
パートタイマーは入れ替わりが多く、年間約200人分の入退社手続きが発生します。そのたびに雇用契約書や給与振込口座などの書類をやり取りしなければなりません。しかし、出し忘れる方もいるため催促の連絡をしなければならず、時間も手間もかかっていました。
従業員ポータルとして、給与明細・雇用契約書・書類提出を段階的にWeb化
SPIRAL®を採用した理由を教えてください。
最初は給与明細と安否確認、それと年末調整もWeb化できたらと考え、複数の会社を比較していました。ただ、すべてをシステム化する製品は価格も高く、手が出なかったんです。その点、SPIRAL®は手頃な価格で必要なシステムだけを入れることができたのが良かったですね。また、営業さんの説明や提案が一番わかりやすく、安心して任せられそうだと感じました。
どのようなシステムを開発されましたか?
段階的に機能を拡張したのですが、最初はWeb給与明細と源泉徴収、安否確認を導入しました。従業員のマイページを構築し、従業員はそこにログインして自分の給与明細を見られるようにしました。総務課の作業としては、元々使っていた給与ソフトからデータを書き出し、加工用シートを作ってSPIRAL®に取り込むだけ。関数を駆使したシートを作成しなければならないので慣れるまでは大変でしたが、操作マニュアルを作ったので、今はマニュアル通りにデータを貼り付けるだけで完了します。
年末調整もWeb化するつもりでしたが、年配の従業員が多いこともあり、操作に関する問い合わせが非常に多く、対応に時間がかかってしまいました。そのため、源泉徴収票の発行のみをWeb化することにしました。安否確認は、災害発生時に従業員へ安否確認メールを送るためのシステムです。マイページから従業員にメールアドレスを登録してもらう必要があるのですが、現在の登録者数は半分程度。人数が多く、入れ替わりが激しいこともあって、なかなか徹底できていません。これからの課題だと感じています。
次はどのような機能を拡張されましたか?
Web雇用契約書です。もともとExcelで管理していた雇用契約書データをSPIRAL®に取り込み、Web上で雇用契約書を確認・承諾できる仕組みを構築しました。従業員は給与明細と同じマイページから内容を確認し、承諾ボタンを押すだけ。住所や名前の記入も、捺印も不要なので、従業員の負担も減ったはずです。私たちの作業も、Web雇用契約書も給与明細書と同様、加工用のシートを作っておいて、データをコピー&ペーストするだけなので一瞬で終わります。
その後に構築したのは書類添付システム。マイページから書類の画像をWeb上でそのまま提出できる仕組みを追加しました。従業員は、入社時に提出書類をスマホで撮影して添付するだけ。書類が添付されると、総務課に「誰々さんから書類が添付されました」といったメールが届くので、それを見たら書類を確認するという流れです。ただ、当初はメールに社員番号と名前しか表示されないため、どの拠点の従業員が送ってくれたかを調べなければなりませんでした。行き違いを防ぐためにも、後日、拠点もわかるように改良をお願いしたところ、迅速にご対応いただき大変喜んでいます。
従業員ポータルでWeb化したことで、印刷・仕分け・発送の手間がほぼゼロに。残業や印刷費も大幅に削減
システム導入後、どのような効果がありましたか。
給与明細は総務3人で合計約9時間かかっていた作業が全部なくなり、一瞬で終わるようになりました。拠点側も配布作業がなくなったので、残業は減ったと思います。雇用契約書も同様ですね。1日がかりで準備していた作業が全部なくなったので本当に助かっています。
どちらも導入当初は、従業員に使い方を説明したり、告知用ポスターを作成したり、紙で欲しい人向けに専用PCとプリンターを各拠点に用意したりと手間がかかりました。しかし、そこを乗り越えた今、大変楽になっています。書類添付システムはまだ導入したばかりで効果が出るのはこれからですが、従業員もマイページの操作に慣れてきたので、便利に使ってくれるだろうと思っています。
SPIRAL®で開発を継続している理由を教えてください。
一つは、「慣れたシステムで機能を増やしていける安心感」です。もし他社システムに乗り換えると、また操作方法を覚えたり、一からシート作成や検証をやり直したりしなければなりませんから。もう一つは、必要なときに必要な分だけ機能を拡張できること。「まずはWeb明細と安否確認」「次に雇用契約書」「今度は書類添付」と、少しずつ機能を拡張できたので、年配の従業員が多い当社でも、現場の状況を見ながら無理なくDXを進めることができています。これからもスパイラルの営業さんと相談しながら、必要な機能があれば拡張していきたいと思っています。


